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　　　科学文明　　　ブラック・ジャック

　科学文明
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ブラック・ジャック
　「ドラえもん」は、「鉄腕アトム」や「鉄人28号」に代表されるスーパーヒーロー型とは異なったロボットとして生まれた。今日、「ドラえもん」に人気があるのは、言うまでもなく「ドラえもん」の持つ四次元ポッケトから出てくる様々な道具に果てしない夢があるからなのだ。この漫画、「ドラえもん」には、あるパターンで構成されている。それは、現代っ子の代表「のび太」がある問題を「ドラえもん」にいいつけ、四次元ポッケトに頼る。そして、道具を借りて問題を解決する。しかし、「のび太」は問題解決だけでは、気が治まらず、他の人にいたずらをするようになり、新たな問題へと発展していくのである。現代の子供はこれを笑って読む。けれども、「ドラえもん」という漫画は、現代の深刻な問題への警鐘だったのだ。だから、科学文明を頼り過ぎないことは大切だ。この理由として二点挙げられるだろう。
　まず、その一点としては、科学文明に頼り過ぎない方が、人間らしく生きられるからなのだ。最近、電車でメールを打つ人をよく見かける。僕は、歴史の授業を聞いていると『あ〜昔の人は、わざわざ手で手紙を書いて人が長い道のりを歩いて届けていたんだな。それに比べて今はボタンを押すだけで文も書け、相手に贈ることもできるようになって本当に便利になったな〜』とつくづく思い知らされるのだった。しかし、メールばかりでは、人間の書くという本能を失ってしまうのではなかろうか。そのためにも、様々な行動を科学に頼らずに原始的な方法で行う方がよいのだ。＜＜構成・題材＞＞
　また、二点目としては、科学文明に頼り過ぎると大きなしっぺ返し来るかもしれないからだ。今日、地球と言う太陽系で唯一、生物が存在する星が、まるで、癌のような大病にかかってしまった。しかし、その大病は、地球自身のせいで大病に至るまで容態が悪化したのではない。自分達の利益しか考えない人間が、周りのことに気にせずにどんどん地球にとって悪い科学と言う薬を使ってしまったから悪化したのである。だから、今、地球は人間にとって悪い環境を造って自分と同じ目にあわせて人間に仕返しをしているのだ。
　確かに科学文明に頼ることも大切だ。頼らなければ、横浜から東京までそう簡単には行けなくなるからだ。けれども、「理想に到達するための手段はまた、理想への到達を阻む障害でもある。」と言う名言があるように科学文明を頼り過ぎないようにうまく使わなければならないのだ。

　　　講評　　　kira

　BJくん、こんにちは。今回のテーマは科学と人間、環境問題、方法論とさまざまに応用できそうですね。
　ドラえもんは楽しいお子様番組というだけではなく現代人に対する痛烈な風刺漫画であるというのが長文の内容でした。それに気づけということです。
　そこで「科学文明を頼り過ぎないことは大切だ」という意見を挙げて理由を考えていきました。
　ひとつめは人間らしいかどうかということですね。そこではメールと手紙を考えてみたんだね。確かに郵便制度が出来るよりも前を考えると届けることも人間によるものでした。自分の体を使わないものは本能を失うんだね。
　しっぺがえしの例は「まるで、癌のような大病にかかってしまった」というたとえがつかえました。さらに「自分達の利益しか考えない人間が、周りのことに気にせずにどんどん地球にとって悪い科学と言う薬を使ってしまったから悪化したのである」というたとえの展開はすばらしい。
　科学の恩恵をうけないのはまたおろかなことです。ただ私たち人間の精神が萎えてしまわないように、馴れ合いや甘えにならないように、鍛えておく必要がありそうですね。