国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   関係と言葉   うるよ

 交話機能というのは、人と人の気持ちを結びつける作用の事をさす。私達が言葉を用いる時、何かを伝えたり、語り合ったりすることではなく、ただその言葉を発すること自体にねらいがある時がある。例えば、人影の全く無い山道を一人で歩いている時などに見知らぬ人に出会うと、私達の心には何かしらの警戒心が生まれるが、もしその時に相手が何か言葉をかけてくれたりすると、その警戒心が解かれ気持ちが楽になる。このようにあまり意味が重要でない言語活動は互いの心を通わせるための潤滑油になる。そして人々が本格的な対話に入るための地均しになる。(要約)
 私が、今の学校に入学して初めてこれから6年間を共にする人達にあったとき、私はなんと言ったら良いのか分からなくて、ずっと黙っていた。初めて会う人達ばかりで、どんな人なのかも分からないし、それに一部の人達は小学校からの知りあいらしく、固まってしゃべっていた。そんな中で、私は本当に心細かった。担任が入ってきてオリエンテーションをしている時も、ずっと不安だった。だが、前の人が声をかけてくれた。なんて言っていたのか、覚えていないくらいの言葉だったが、それがきっかけとなって、親友になれた。それから、自分で話し掛ける事によって、相手に対する緊張が解け、友達を作ることが出来た。私が何もしゃべらなかったら、孤立していたかもしれないと思う。意味のない言葉の存在意義を痛感した。今でもそのような言葉はよく役に立っている。(意見)
 だが、その友達との関係の中で、そのような意味の無い言葉しか交わさないとしたら、その関係の中身は無くなってしまうだろう。時には自分の意見と相手の意見を戦わせるような実のある会話もしていかなければならないと思う。赤ずきんの話で、おおかみが赤ずきんの警戒を解くためにいろいろなたあいの無い話をする場面があるが、それは赤ずきんを食べるという目的があったからだ。(昔話)私は友達をとって食おうなどとは思っていないが、たまには相談したい事もある、意見を求めたい事もある。意味の有る言葉も同じように大切だと思う。
 中身のある言葉と、中身は無く発することに意味がある言葉の2種類があるが、私はそれらの言葉を状況に応じて使い分ける事が大切だと思う。(総合化)潤滑油なら潤滑油として、実の有る会話ならそれとして使い分ける事が出来れば、人間関係もうまく結べるし、その関係も順調に行くだろう。「トランプが生きているのは、それが実際にプレーに使われている時である」という言葉があるように、その言葉を自在に使うことが出来るような人間になりたい。

   講評   unagi

 <第1段落>適切な要約です。
 <第2段落>意見①「意味の無いことばにも存在意義がある」:初めてのクラスでの心細さ、ちょっとした一言から生まれる友人関係という体験実例を書きました。意見①の実例としてふさわしいものです。
              
 <第3段落>意見②「実のある会話も必要だ」:『赤ずきん』を昔話として使用しています。狼の言葉はうわべだけの、実の無いもの。その例を上手に使っています。「私は友達をとって食おうなどとは思っていないが」というところが、大変ユーモラスです。
 <第4段落>総合化:「AかBかではなくC」の形式に沿って総合化しています。名言の引用も的確です。


 

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