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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   詩的の良いこと   ポテチ

 私たちが日常、ことばを使っているときは、普通表される内容がまずあって、それを盛って運ぶ手段としてことばがあるというふうに考えている。ことばというのはあるようでないようなもの、存在しながら、存在していないような、何か透明になってしまっているような感じがするのではないか。ところが、「かっぱ」のような詩を読むと、日常あまり意識していないことばそのものの存在ということを否応なしに意識させられてしまう。つまりことばが不透明なものになってしまい、私たちがことばというものを改めて認識することになるのだ。私は、詩的な言葉を大切にするべきだと思う。
 その理由の一つに、詩的なことばがないとつまらないからだ。私は歴史の授業を小学校と中学校で2年間に渡り習っている。すると、小学校の先生と中学校の先生の教え方の違いや共通点がわかる。例えば小学校の先生は、縄文人の生活を体験するために火おこしを実際に使ってみたりもした。中学校の先生は小学校に比べて机の上での授業が多くなったが、ワークシートの思考ワークで歴史上の人物になりきりセリフを考えるところを作っている。ここは昔の人になりきって授業を進めていくという意味で二人の先生の共通点ともいえる。しかし、大事なことがおきた年号を覚える時のやり方が違う。小学校の先生は、年号を語呂合わせで面白く教えてくれた。しかし中学校の先生はただなんとなくいうだけで、そのまま通り過ぎてしまう。だから、私の中で覚えている年号は、ほとんど小学校でならったものばっかりだ。だから、印象深く教えるためにも、詩的な言葉は大切だと思う。
 もう一つの理由に、詩的なことばがあると、自然にみんなの笑顔が増えると思う。毎日新聞社のデータによると、一ヶ月に読んだ本の平均は、小学校高学年が5,6冊と一番で多く、中学生が1,9さつ、高校生が1,3冊とだんだん減ってきている。本を読むと頭が良くなるといわれるが、確かに言葉はどんどんと増えていく。私のクラスの場合は、その増えた言葉を駄洒落などの言葉遊びで生かしていた。出来上がった駄洒落をみんなに発表し、笑ってくれるのも、笑うのも楽しかった。今はもう駄洒落など作ろうとは思わなくなってしまったが、あの時のようにクラス全員で笑うことはあまりなくなってしまった。私の経験から、詩的なことばは笑顔も増やしているともいえる。
 確かに事実を明確に伝えることもたいせつだ。しかし「存在するものには、良いとか悪いとかを言う前に、すべてそれなりの理由がある。」という名言のように、言葉はただ伝えるためにあるのではなく、それなりの理由があるのだといえる。

   講評   inoro


 こんにちは、愛美ちゃん。楽しい教え方をしてくれた小学校の先生や毎日新聞の話など、素晴らしい実例を使って、詩的な言葉の大切さを述べることができました。パーフェクトです。字数も1000字以上書けており、感動しております。(^^)ノ
【第一段落】⇒詩を読むと、普段意識していない言葉の存在に否応なしに気付かされますね。長文の著者の示唆(しさ)を受けた、見事な要約です。詩的な言葉を大切にすべき(●是非の主題)という意見を挙げられました。
【第二段落】⇒詩的な言葉が無いと、つまらない、という「●理由一」を挙げられました。それをきちんと具体例で説明できる愛美ちゃんの力は見事です。歴史の授業に、様々な工夫を取り入れてくれる小中学校の先生の例は、楽しいね。 “年号の語呂合わせ”は“詩的な言葉”だったからこそ、覚えやすいのですね。先生も教えられました。
【第三段落】⇒「●理由二」は“毎日新聞社のデータによると”と、情報源と数字によるデータをきちんと提示できました。100点満点です! 読む本が高学年になるほど減るというのですね。本を読むと語彙(ごい)が増えますから、愛美ちゃんの言うように“駄洒落”が発達するのですね。納得です。詩的な言葉はみんなの笑顔が増える! 素晴らしい展開です。脱帽!
【第四段落】⇒“確かに事実を明確に伝えることもたいせつだ。”と、反対意見への理解も示すことができ、客観的でいいですよ。名言を使いこなし、無駄と思われる“詩的な言葉”の存在理由をしっかりとアピールできました。

★語呂合わせや駄洒落を“詩的な言葉”だとうまくとらえ、新しい意見を切り出すことができました。素晴らしい読解力・文章力です。どんどん磨かれていますね! たいへんよくできました。次も楽しみにしていますよ。

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