創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   さりげない働きものたち   ミニまろ

私達の日常生活では、科学技術の進歩により便利な役割をするものがたくさんある。それらのものは、今やもう当たり前にあるものと考えられ、世界中の人がみんな知っている。しかし、当たり前すぎて本当の役割を知られていないものがある。それは、自然界にいる虫などの小さな生物だ。人間はみんな、虫を見ると、「いやーっ! 気持ちワルーイ!」と言って、時には罪のない虫までも死なせてしまう。けれども私は、このような生き物たちのあらゆる役割を理解することがとても大切なことだと考える。
 第一の理由は、ある種の虫たちが、人間にとって害になるものを退治してくれるからだ。たとえば、家の中によく存在するクモ。普通に考えると、体の模様が気持ち悪いし、人の家の中に巣を作るし……ただのお騒がせな虫にしか思えない。しかし彼らは、人間の見ていないところで家の中に侵入した害虫を退治してくれていたのだった。母に聞いてみると、昔は「朝ぐもを殺すな」と言う言い伝えがあったそうだ。クモが益虫であることを、そんな言い伝えで子供に教えようとしていたのかもしれない。けれども、現代の人間達はそのことに気づかず、虫たちのことを毛嫌いし殺してしまう。近頃害虫がへんに家の中に侵入してくるのは、都会ではこういった益虫たちが少なくなっているためではなかろうか。
 第二の理由は、私たちがこうした虫などの小さな生き物を自分勝手に殺すことによって、地球環境が破壊されてきたからだ。インターネットで調べてみると、ゴルフ場にミミズが出ると言って殺虫剤をまいたところ、結局芝を枯れさせたり薬が川に流れ込んでしまったということがあったそうだ。これはつまり、人間がミミズたちを殺すために殺虫剤をまき、ミミズたちを殺した上に、土や川の水など自分達の周りの環境をも汚染してしまった、ということだ。本来、このミミズたちは人間には何の害も及ぼしてはおらず、むしろゴルフ場の土を豊かにする役割をしていたのであった。それだというのに、人間たちは罪のないミミズを殺していったのだ。これは決して許されることではない。地球環境の裁判にかけたら、人間はきっと有罪と判決されることであろう。
 確かにこのような小さな生き物たちにまで全て相手しようとなると大変難しいことである。しかし、地球に暮らす生物のうち、他の生物の役割を理解することができるのは人間だけである。「雑草はまだその美点を発見されていない植物だ。」という言葉があるが、小さなものたちの役割をしっかりと理解し、共存の道を考えることが人間の義務だと思う。

   講評   nara

 少し遅れたけれど、これで11月も皆勤となったね。お疲れ様! 現中1生はみんな実力が高くて、かなりの高得点を出しても、なかなか森リンランキングに載れない。しかし、がっかりすることはない。ミニまろさんの作文は、各項目のバランスの取れた、読みやすいいい作文だ。
自信を持っていいからね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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