国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日2788 今日615 合計12757
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   視野を広げて   えなも

 文化を持った生物となってしまった環境の変化に対して、自らが創り出した文化という装置を操作することによって適応してきた。文化はもともと自然と対立する概念ではあるが、人間は文化の枠内でしか行動し得ないものであってみれば、ある意味では自然=文化という関係が成立する。われわれは全人類がもはや文化という装置なしでは生きていけない存在になってしまった。自分の所属している文化の枠にとらわれないで、違う文化にも目を向けるべきである。
 そのための第一の方法として、自分の理解しがたいものに対して理解しようと努めることだ。わたしは中学生のとき、自分とは性格がどうもあわない人とは、あまり関わらないようにしていた。自己中心的な人や遅刻する人が好きではなく、一緒にいると腹が立った。しかし、高校生になったわたしは、もっと色んな人と接するようになった。性格が違う人ともよく話す。今、クラスで仲のいい友達の1人は中学校のときの私なら関わらなかっただろう人だ。その人と話してみると、短所の何倍も長所があった。自己中だけど優しいとか、遅刻するけど謝るとか、自然といい面に目が行くようになった。そして、自己中エピソードは私たち2人の間で笑い話になっている。自分と違う人だから一緒にいると面白いと思った。
 第二の方法として、学校教育において、幼いころから異文化に接する機会を持つことだ。だから、外国人留学生の受け入れをもっと積極的に行っていくべきだ。また、英語の時間には外国人講師が教えることもあっていいと思う。日本が文明開化の時代に入ったとき、日本人は黒船が来ただけで大騒ぎになった。やはり、もっとほかの文化に目を向けるべきだ。ほかの文化に目を向けることで、自国の文化のより理解できるようになると思う。
 確かに、自分の文化の枠組みで物を見ることは、誤解が生じないし、文化を守ることになる。しかし、文化とは、こだわるものではなく、発展させていくべきものであるため、自分とは違う文化に触れ合うことはもっと大切だ。これからは、自分の周りにある文化を見るだけに止まらずに、もっと視野を広げて大きな目で見ていきたい。

   講評   kira

 直子さん、こんにちは。進路も決まって、今は高校生の思い出作りかなあ。まさにこれから視野を広げる格好のチャンスですね。
 「枠」と言う言葉はよくも悪くも響きますね。効率よく行動していくためのフレームは大切。しかしその内側にぴったりこもってしまうようなカプセルになると頑固。文化の枠はどのように持っていけばいいのだろう。
 高校生になって友人の輪が広がったんだね。それだけ直子さん自身の懐がひろくなったね。私たち日本人は島国でしかも単一の民族だから比較的自分と異なるものを別の目でみてしまう傾向が強い。最近はどんな服装で歩いていても平気になりましたが、一時代前にいまどきの若者ファッションがあったらいったいどんな目で見られたことでしょう。今は考え方もふくめて多様性がみとめられてきましたね。
 国際化は急速に進みましたね。公教育でもあたりまえのように外国人の講師が常駐するようになりました。日本人の先生のかたーいイントネーションの英語で育てられた私世代とは明らかにちがった発音が育っていますね。かつてなら黒船で驚いたおばさま世代も今や「○○様」をおっかける国際派になりました。
 気をつけなければならないのは、外国にあこがれることが理解だと勘違いしてしまうことです。理解してると述べながら、自分の固い枠にこだわってしまうこと。直子さんの名言のように「こだわるものではなく発展させる」方向で、異文化交流したいですね。
  

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)