国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   実感する心   ルフィ

 神経と肉体というものは、例えば長時間精神に労働を課したときに、軽く運動をすると簡単に寝付ける、というように一見関係づいているように見える。だが、実際は例えばバイクに乗ったときに50km走ったと言う精神の疲労に対する認識と、自身の足では1cmも走っていないといった肉体の疲労に誤差が生まれるように、精神と肉体は乖離している。そしてそれは、テレビの画面に映し出されるような、手ごたえのない世界を作り上げてしまっている。だから、私は心の実感を持てるような生活をすべきだと思う。
 そのためにはまず、架空世界の中よりも、もっと現実世界の中で体を使った体験をする、という方法がある。具体例を挙げて説明するならば、ゲーム、がその筆頭に上がるだろうか。仮想世界において常識では考えられないような現象が、いとも簡単に起こりうるこのゲームというものは、まだ幼少期の子供たちに多大なる影響を与える。ソフトの一つには、自分のペットのようなものを戦わせて、もしそれが死んだとしてもアイテムを与えるなど特定の行為をすれば直ちに生き返り、またそのペットを交換したり捨てたりすることが、何の抵抗もなく出来る、何てものもある。製作者には失礼だが、このような子供の精神発育の妨げになるようなものに関しては、年齢制限を定めて欲しいと思う。確かに一種の暴力的描写を含むソフトにはR15などと表記しているものもあるが、やはりまだまだ甘いと思う。そして、そのような甘さが、子供たちの言葉をバーチャルリアリティーの中に閉じ込めてしまい、実在するのかしないのかわからないほどのあやふやな世界を生み出しているのではないか。
 また、心の実感を持つためには、先の方法とは対になるかもしれないが、時代に沿った感覚を育てることも大切である。というのも、例えばゲームにしてもパソコンにしてもそれがたとえどんなに現実性を欠くものだとしても、今から撤廃するにはそれらは社会に蔓延しすぎた。だからこそ、新しい時代に対応した実感が必要なのだ。江戸時代に幕府が市井に奨励した学問に、儒学というものがある。それは、確かに筋は通っているのだが、今考えればただの理想論であり、実現とはかけ離れていたものであった。だが、それでもその時代にあっていたのだろう。長く続いたところを見ると、庶民の心の支えになっていたのだと思う。
 確かに現代の環境の変化は速く、心が追いつこうとすればするほど磨耗していく可能性がないとはいえない。しかし、「商品は、ユーザーがものによって変化しなければならないのではなく、メーカーがそのニーズに応えなければならない。」という言葉のように、この不安定な環境に私達が合わせるのではなく、その情勢の変化のスピードを抑えるような、心持が必要なのではないか。今、イラクでは戦争が続いているが、それを実感できるような心を持つことも確かに大切だしここまでそれを主張してきたわけだが、同時に、そんな実感をしなければよいのにと切に思う。

   講評   kira


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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