創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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宗教戦争 えなも
今なお宗教戦争は止むことを知らない。中東の紛争は一向に解決する気配がない。私たち日本人は宗教を大切にするという習慣がないためにそれらの戦争について理解しがたい。日本人は、正月は神社に初詣へ行くが、その1週間前にはクリスマスムード一色に包まれる。お葬式はお坊さんに経を唱えてもらうが、結婚式は教会で挙げるわけだ。つまり、日本人にとって宗教など別にどうでもよいことであるような気がする。だから宗教戦争のことがよく分からないのではないだろうか。問題は、宗教的な対立がこれからますます増えていくことである。
第一の原因は、対立関係を解決する方法として、話し合いではなく武力を行使しようとする点である。例えば、身近なことで考えると、友達とけんかして仲直りをしようとするとき、絶対相手を攻撃しているだけでは、解決できない。逆に溝がさらに深くなってしまう。それは、社会全体においてもいえる話であると思う。戦争を解決するために武力に頼っていては永遠に解決できない。やはり、話し合うことが唯一の解決手段である。
第二の原因は、宗教の違いを越える大きな価値観の違いがなくなってしまったからである。例えば、ドイツは統一されたし、アメリカ対ソ連、資本主義対社会主義という対立がなくなった。そうすると、それまでクローズアップされなかった宗教に目を向けられ、そちらの方で争うようになってしまった。どうやら人間は、常に何かと対立関係におかれなければならないようだ。それは、人間だけではない。自然界でも動物の群れのボスが死ぬと相続争いが起こる。強力な支配者がいなくなるとやっていけなくなるようだ。
確かに、私達の今日の豊な社会は間違いなく競争によって築きあげられた。しかし、宗教が私達を操るのではなく、私達が宗教を操らなければならない。宗教ありきの私達ではなく、私達ありきの宗教と考えなければならない。だから、宗教による対立を増やしていってはならない。そして、私達日本人は宗教をあまり重視しないから、解決方法を客観的にアドバイスできるのではなかろうか。
講評 kira
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