国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「そっ啄の機」と   さぼてん

そっ啄の機ということばがある。もとは、親鳥が孵化しようとしている卵を外からつついてやる、それと卵の中から殻を破ろうとするのが、ぴったり呼吸の合うことを言ったような事である。早すぎず遅すぎず。まさにこのとき!という絶妙なタイミングが、そっ啄の機なのである。そんなこと、ごくごくまれにしかないように私は思った。でも、もしそのそっ啄の機がまれにしかないのであれば、鳥達はどうなるんだ。と思った。でも、自然の摂理というものは、驚くほど精巧らしいので、鳥がへると言う事はないのだ。私が自然に生まれてくるのだと思っていた鳥は、このタイミングをぴったり合わせているのか、と思うと、ちょっと鳥を尊敬したりする。しかし、このそっ啄の機のタイミングは、われわれも頭に浮かぶさまざまな考えも、その初めは卵のようなものなのだ。なにかのきっかけがあってはじめて、その卵は孵化するのだ。
 私もそのそっ啄の機に、今考えるとなんどかあっていた。一つ目はお母さんの機嫌がいいときに、しかもそのなかのいちばんいいタイミングを見計らって、
「あっ。おかあさん、明日友達のいえにあそびにいってもいいよね。」
と、わざと思い出したように言うと、その良いタイミングのときならかならず
「いいよ」
という返事が返ってくるのだ。その時は実は「明日」に予定が入っていたけれど、どうしても友達のいえに遊びに行きたかったので、タイミングを見計らって言った。なくて七癖。お母さんはきずいていないかもしれないが、きげんのいい時に言うとたいてい「いいよ」と言う返事が返ってくるのだ。でも、そのタイミングに失敗したときもあった・・・。
 ほかには、金魚すくいのときもあった。うまくこっちが紙が張ってある網を水につけたときと金魚がそこに泳いできたとき、そしてすくい上げる時の金魚の場所とタイミングがすべてそろうと、紙のあみに穴があかず、金魚がすくいとれるのだ。でもそれはなかなか上手くいかない。卵の場合、雛も親鳥も孵化したい、させたいと気があっていたからそっ啄の機が訪れるのかもしれないが、こっちは私とすくわれる金魚の気が合わないので難しい。タイミングが合わなくて紙に穴がぽっかりとあいてしまう。すると私みたいなひとが「もう一回!」といって何本も何本も紙に穴をあけていくので、金魚すくいの商売はやっていけているのかもしれない。(笑)
 タイミングと言うのはとってもまれにしかなくとっても難しいように思えるが、私達も日常生活でおこなっているのだろう。頭のなかであったり、生活であったり、ほかにもいろいろ・・・。タイミングと言うのは私達が故意にできるものではない。運とか、気があったときとか、いろいろなときに勝手に起こるしぜんなことだ。だけどタイミングはとっても大切なのだ。鉄は熱いうちに打てと似たような事だ。タイミングと言うものがこの世界になかったら?と考えとみると・・・でも想像もできないか。<ことわざの引用>

   講評   mugiko

 さぼてんちゃん、こんにちは! 連続で作文を送ってくれたのに、こんなに次々と良いものが読めるなんて・・!! 本当に感謝します!!要約は苦手ということでしたが、前回よりもうんと良くなっていると思います。大切なところを抜き出しながら、しっかりとまとめられています。これなら苦手意識などもつ必要はないと思いますよ。そして、それだけではなく、その要約に続いて自分の意見へと話を展開させていくところがまた最高です。

 「そっ啄の機」の話の1つ目として、お母さんとのお話をユーモアたっぷりに書いてくれているところは何度読んでも笑ってしまいます。「なくて七癖」なんて言葉でさらりと片付けているところもさぼてんちゃんらしくていいですね。
 また、もう1つの話で金魚すくいを書いてくれたところは一瞬驚きましたが、もともとの文章の親鳥とたまごに対比して、とても面白く書かれていると思いました。読めば読むほどさすがだな・・と感心しました。今回の文を読ませてもらって、
「そっ啄の機」は、作文にもあるのだと思いました。次から次へととても良いタイミングで言葉が続き、素敵な作文を書き上げてしまうのですもの・・。立派です。次回も楽しみにしています。

☆ 「きずく」→「きづく」です。気をつけてね。

         

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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