創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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ものをくさらせる犯人は…… オーロラ
(題名の工夫)
私が、この「果物をお皿にのせたまま」を読んで一番おどろいたことは、酸素がきらいな生物がいるということです。ふつう、人間も動物も小さな虫でも酸素がないと生きていけません。なのに酸素があると生きていけない生物がいるとは夢にも思いませんでした。
私にもこれと似ている話があります。少し前にお母さんが
「みかん食べよう。」
と言って、私もさんせいしたのでいっしょに食べることにしました。すると突然お母さんが
「あっ。くさっているのといたんでいるのがある。」
と言ったので、私もキッチンに見に行きました。
いたんだみかんは、まるで人間が転んですりむいたあとような感じでした。みかんのくさったところはまるで青あざみたいだと思いました。なんだかみかんがかわいそうな気がしました。でも、お母さんは、少しいたんでいるのを平気で
「自分で食べる。」
と言って食べだしました。私は
「食べたくない。」
といって食べませんでした。本当は食べたかったのですが、それがくさったりいたんでなくても何かいやな予感がしたからです。そのいやな予感は、今考えると、細菌の近くにそれがあったということなのかなと思います。
もう一つは菌のことです。物をくさらせる悪い菌もあるけれど、ビールやワインや、ヨーグルトや納豆も、みんな菌のおかげでできているということを、1.2週の長文と今週の長文ではじめて知りました。もし私がパストゥールだったら、くさいにおいの細菌の研究なんてさっさとやめていたと思います。だからパストゥールは人がいやがるような研究をやって、えらいなあと思いました。
私はこの話を読んで、パストゥールのおかげで、ものをくさらせる犯人がわかってよかったと思いました。
講評 nara
何かがくさるということと、おいしくなることとには、実は共通点があったのだね! 「菌のはたらき」がポイントだ。「菌がうようよしている」というと、何だかわるいことのように思うけれど、いろいろな菌がいるということが、ここ何回かの長文でわかったね。感そう文で、「いい菌・悪い菌」という二つの具体例をさがして取り上げたのはよかったね。
そうそう、みかんはいたみやすいね。「いたんだみかんは……」というたとえはおもしろい。人間が転んだりしてけがしたときも、手当てがよくできないと、化膿(かのう:うんでしまうこと)したりするものね。たとえがうまいと、イメージがぴったり重なるね。ふつうとは姿が変わることで、私たち人間も「何かがちがう!」とわかるわけだ。「いやな予感」もそことかんけいありそうだよ。
パスツゥールのような科学者たちが、菌のはたらきをあきらかにする前までは、ものがくさったりおいしくなったりすることを、みんなはどのように考えていたのだろう。おいしくなるのは、神様が授けてくれたもの。くさるのは悪魔のしわざ……そんなふうに思っていたかもしれないね。科学的なことはわからなくても、何かの力でこういうことが起こるのだということはわかっていたような気がするよ。
パストゥールの発見は、いろいろな分野で今も活用されている。2月の長文もおもしろいよ。楽しみだね。今月もいい作文がそろっているけれど、どれを清書にしようかな。いつもいつもまよってしまうなぁ。
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