国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人間臭さのある生活   グレープフルーツ

産業革命以来、機械は人々の生活を豊かにする打出の小槌の役目を果たすものだと思われて来た。そしてその進歩はイコール人類の幸福につながるとも信じられていたのである。だが最近になって、それだけがすべてではないということが、反省されるようになった。例えば、ブラジリアはあらゆる技術を駆使して二十世紀の夢の年としてつくられたはずであったが、実際にできあがってみると、かんじんの人間がなかなか住みつかない。あるがままの人間臭さのよどみ、といったものがかけていたのが原因だったというのである。すっきりとしたきれいな都会の生活より、人間臭さのある生活のほうが私達には向いているのだ。
その理由の一つとして挙げられるのは、私達が一番落ち着くからだということだ。ブラジリア、最新技術を使われて造られた未来都市がいい例になるが、私達は、自分にとって一番便利で都合のよいはずの電気製品やコンクリートで囲まれた場所で生活すると、どうしても落ち着いていられない。住むためには生活感が大切になってくるのだ。例えば、人間はもともとは森に住む猿であったため、コンクリートや鉄筋で囲まれた場所にはなかなかなじまない。だから、いくら最新技術が発達しても、私達の家には木が使われている。
次に挙げられる理由は、生きていく上で、人間臭さのある生活のほうがなじみやすいからだ。機械まみれの部屋ではあまりほっとすることができない。例えば、ペットOKのマンションの割合について行われた調査では、1998年で首都圏に販売されたアパートの中でペットOKだったのはおよそ1.1%だけだったのに対し、の2004年ではおよそ34.6%ものアパートがペットOKになった。とても早い進化だと思う。それだけ、現代人は今、電気製品にまみれた生活の中で少しでもなじもうと、ペットといっしょにくらそうとしているからなのだろうか。
確かに、機械は私達の生活を便利にしたが、生きていくためには人間臭さも必要になってくる。「家の批評ができるのは、建築家ではなくそこに住む人である」という名言もあるように、便利になるだろう、と考えられてできた機械たちより、私達が本当にリラックスできる場所の方が大切だ、と思う。だから私は人間臭さをもっと大切に考えるべきだと思う。

   講評   takeko

なかなかよくまとめられましたね! 三文を中心にした要約、とてもいいです。第2段落、人間がなぜ、コンクリートや金属にかこまれていると落ち着かないかというわけを、おもしろい例を出して書けました。木や花は空間に安らぎを与えてくれますものね。西洋では、「タッチ・ウッド」と言って、自分がうっかりじまんをしてしまったとき、運命の神様が見ていて、バチをあてることがないように、なんでもいいから木の製品にさわるというおまじないがあるそうです。そのために、タッチウッド用のペンダントも売っているそうです。私も見たことがあります。第3段落、データ実例もよく入りました。ペットはきちんとした部屋をちらかしたりよごしたりしますが、それ以上の安らぎを与えてくれるというわけですね。名言、主題もよくまとまりました。「人間臭さ」ということばはいいですね。「くささ」とひらがなで書いたほうがいいです。漢字で書くと、本当にくさくにおってくるようなイメージになってしまう(笑)ので。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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