創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   とてつもない思いつき   オーロラ

<<講成>> 
 私がこの「そのころ、パストゥールは」を読んで一番おどろいたのは、古いコレラの培養液を注射したニワトリは病気にかからなかったことです。パストゥールはすごい大発見をしたなぁと思いました。
 私も予防接種をしたことがあります。一年生のときのことです。始めるとき、私は胸がドキドキしていました。注射をしている友達の様子をよく見て、(痛そうかな? どうかな?)と、そればかり考えていました。私の前は、かい君でした。先生が
「今朝のご飯はなんだったかな?」
などと聞いていました。私は、(わざと、そんな話をして気をそらしているのだなあ。と、いうことは、それだけ痛いのかなあ。)と思って、きんちょうしていました。でも、うたれたときには一瞬(!いたっ!)と思ったけれどすぐに終わりました。教室に帰るとみんなで
「おまえすごい血出てんな。」
とか
「私の方が血がすくないね。」
というふうにしゃっべっていました。みんな、痛かったとは言いませんでした。(笑)
 お母さんから聞いた話によると、私は一才にまだなっていないときに初めて注射をしたそうです。BCGとか日本脳炎とから、次々と予防接種をしたらしいです。私は注射をうつ前もった後も泣いていたそうです。こわかったし、痛かったのだと思います。予防接種はすごい発明だけれど、その方法が、痛くない注射だったらもっとよかったのになあ、と思いました。
 私は二年生になってからは、まだ何の予防接種もしていません。予防接種をしなくても病気にかからないようになりたいです。でもついこの間かぜをひいてしまったのですが……。
 それから、もうひとつ、古いコレラ菌を注射してみたパストゥールの「思いつき」にもおどろきました。いったん捨てようとしたのに「ふと思いなおし」たおかげで、こんな大発見をしたのです。それは、パストゥールの「直感」と「知識」と、それに「偶然」も味方してくれたおかげなのです。まるで、暗い部屋にぱっと電気がついたしゅんかんのようです。もし私だったら、ただ捨ててしまって、それで終わりだったと思います。私も、この話を読んで、何かをずっとあきらめないでやっていたら、「直感」や「知識」や「偶然」がいつか味方してくれるのかなあ、と思いました。

   講評   nara

 むずかしい長文だったけれど、よくまとめられたね。りっぱな感そう文が仕上がった。「りっぱだ」と先生が思う理由をせつめいするね。
 まず、一番おどろいたことをはっきりさせたこと。書き出しのだんらくは、この感そう文のまとめのだんらくと、うまくつながっているのだね。
 次に、長文の話と自分の体けんで、重なりがあるものをさがしたこと。友だちが注射をしている場面をジーッと見ていたのだね。先生がかい君にわざとかんけいのない話をしているのはどうしてか? しっかり考えられた。きん肉に注射するから、きんちょうして体がかちかちになっていると、余計に痛く感じるよ。先生はみんなをリラックスさせようとしていたのだね。
 注射が終わってからも、みんなはわざと「痛い!」という言葉を口にしなかったのかもしれないなぁ。痛いというのは、何だか赤ちゃんみたいでかっこわるいものね。それに、夏に「暑い!」というと暑さがひどくなるのと一緒で、一度「痛い!」というと、痛さを実感してしまうのかもね。
 そして、3つ目のいいところは、自分の話から、もう一度パストゥールの話にきちんともどして、作文をしめくくったこと。 パストゥールの発見はすごいけれど「痛くなければもっと……」というところは、オーロラちゃんの正直な感想で、つい笑ってしまったよ。本当にそうだね。
 作文のまとめはすばらしいよ。「直感・知識・偶然」どれか一つが欠けても、この発見はできなかったのだね。今回のたとえもピッタリ。今まですっきりしないでもやもやしたものが、電気でてらされて、パッとあきらかになったのだね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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