国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   歴史から学ぶこと   たこ焼き


 近頃、英国のヘンリー王子が新年の仮装バーティーにナチス・ドイツの軍服にハーケンクロイツの腕章を巻いた姿で参加している事に対して、大きな問題となった。「アンネの日記」等で有名になったアウシュビッツ強制収容所は1月27日、解放60周年を迎えた。
ドイツ民族の優位と反ユダヤ主義を主張したナチス・ドイツは、第二次世界大戦の間、多くのユダヤ人を迫害し、数百万人を強制収容所等で虐殺したとされている。アウシュビッツ強制収容所は、ヒトラーが政権を握っていた際に、ユダヤ人が大量虐殺されたポーランドにある有名な強制収容所である。確かにこの大量虐殺やすでに起こってしまった過去形なので、私達にはどうすることもできない。記憶は消すことが出来るが、これほどの物事を決して軽率にしてはいけないだろう。この大虐殺をホロコーストということことを、私は新聞上で知った。ホロコーストの悲劇については、さすがに童話や昔話には出てこないが「アンネの日記」はもちろんのこと、映画「シンドラーのリスト」等で詳しく描かれている。アカデミー賞三部門を受賞した「戦場のピアニスト」でも、ユダヤ人であるシュピルマンの波瀾万丈な人生を描いている。また、再来年の大河ドラマと予定されている「坂の上の雲」は秋山好古・真之兄弟を中心に日露戦争を書いた物語であるが、今年は日露戦争終結100周年でもある。そして、戦後60周年でもある2005年を生きる者達は、戦争というテーマについてどんな考えを持っているのだろうか。また、日本人はよくスローガンを掲げるのが好きな人種である。明治維新でも「富国強兵」というようにスローガンを掲げ、今日学校で体育祭や文化祭といった場合も大抵の学校はスローガン作りをやると思う。
 スローガンとは、所謂一つの事に向かっての目標とでも言い換えることが出来るであろう。まず今シーズンで言えば「受験、合格!」である。来年の私は、今頃このスローガンを掲げていると思う。合格!というスローガンを掲げることによって、やる気も出る。さらに、具体的に○×高校を上位で合格!等と言ったら、かなり気合いが入るだろう。また、2004年の流行語大賞を受賞したアニマル浜口氏は、「気合いだ〜!」というスローガンを掲げていた。一見、同じことばかりを繰り返し、静かにできないものかと思う人もいるかもしれないが、気合いだ〜!という応援をすることにより、より意識が高まり、それ以上の力を出すこともできるだろう。実際、アニマル浜口氏の娘は今年アテネオリンピックで活躍したのも、この父のスローガンがあったからの銅メダルだったのかもしれない。 アニマル浜口氏の例はごく身近なことだが、これが戦争という国家ごと巻き込んだ大規模なものとなれば、これだけでは済まされなくなる恐れがある。日露戦争と言い、名高いのは日本連合艦隊とロシアバルチック大艦隊が衝突した闘いではないだろうか。日本連合艦隊の司令長官は、薩摩の東郷平八郎であったが、丁字戦法は彼が生み出した闘い方ではないことについては知っている人もいるだろう。丁字戦法はその参謀、秋山真之によって提案された戦法であった。この際、一番大切なことは幹部だけが闘いの目的を知っているのではなく、水兵までの全組員が目的を理解させたという記録が残っている。これは秋山真之がアメリカ留学中の時、米西戦争を観戦した時の体験からであった。他に秋山真之は、武田信玄の戦法や松山の水軍の戦法等多数の書を読み、さまざまな角度から分析をしている。しかし、分析しただけではいけない。その後の行動も重要である。真之は、そうした場面でも優れていたことが「坂の上の雲」(司馬遼太郎著)から読みとることが可能である。もし、真之がいなければ日本連合艦隊は、ロシアのバルチック艦隊によって葬られてしまったかもしれない。まして、真之の陸軍バージョンとも言える(笑)児玉源太郎もいなければ、悲惨なことに日本連合艦隊は旅順艦隊とバルチック艦隊の挟み撃ちによって、完全に滅びていたと予想される。
 しかし、明治維新を生きた者が、いなくなった昭和時代になると、日本人の戦闘能力は武器と共に成長したと言えるのだろうか。第二次世界大戦に参加することにあたって、まず上に立つ者の考えを皆が理解していなかったから、司令部からの命令が下るまで独自の判断で攻撃したりすることも不可能であり、目的の意味を理解しないで旅立っていった者などは、失敗するにあたり悲劇な攻撃を受けた。さらに、最後の手段だったとも言える「特攻隊」は、単に幹部の細工であったかもしれない。ここで、特攻隊等を作らず、すでに降参していれば、広島や長崎に原爆が落ちる余地もなかった。幕末明治を生きた者であれば、条約に持っていく道を選んでいただろう。実際、大国ロシアと開戦するにあたり、アメリカには引き分け程度の時点で良いので条約に持っていくように密かに言ってあった。(実際、その願い通りになった)日本が世界と戦い、勝利を得ることは不可能と幹部もわかっていたはずだ。しかし、それでもなお、昭和天皇他司令部は戦闘の道を採った。要するに、日本はこの闘いに於いて準備不足であったのではないだろうか。兵士は、「お国のために」というスローガンを抱いていたはずだが、時には何をしなくてはならないのかという感情になったと思う。
 これまで、私は多数司馬遼太郎の歴史小説を読んできたが、どの主人公も一致することは、「歴史」を勉強していたことである。坂本竜馬、高杉晋作、新選組局長の近藤勇や土方歳三などもそれまでの歴史の本を多数読み研究していた。そして、一番に思ったことは歴史は繰り返されているという点である。新しい時代に目を向けた坂本竜馬は、時代を新しくするには経済が大切だということ歴史の中から見抜いていた。また、新選組は武士らしくをテーマに「誠」という一文字のスローガンを掲げた。「歴史を知らない人間は、やがて自国を滅ぼすこととなる。」という名言がある。まさに、その通りとなった例が同じ過ちを犯した者達である。
 歴史を学ぶ者にとって、過去の戦争を反省することは大切である。また、戦争を回避するための作戦を立てることも大切である。確かに、日露戦争の二〇三高地事件などは、これが避けられなかったために一日にして悲劇が起こった。しかし、総合化すると一番大切なことは「知識がはしごを作ったのではなく、二階に上がりたいという熱意がはしごを作ったのだ」という名言があるように、私達は平和を求める強い気持ちを持ち続けることである。近頃、平和なニュースより事件が多発している日本にとって、ただ「平和」を願うだけではなく、そこから生まれる行動力が必要とされているのではないだろうか。同じ歴史に刻まれるのであれば、明るいニュースに誰でも刻まれたいはずだ。

   講評   nara

 やっと落ち着けるかな? 3月は作文強化月間ということで(笑)、未提出の分もしっかり取り組めそうだね。ただし、3月1週目は進級テストなので、次回はテスト課題を最優先で書くようにね!

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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