創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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文化と キリリ
上野の博物館で縄文文化に触れて衝撃を受けた。現代の日本は欧米文化にばかり目をむけているが、欧米文化そのものが行き詰まりを自覚しつつある。現代の日本文化と縄文を基点とする日本文化の両方のきわどいバランスを取りながら進んでいきたい。
確かに、文化や伝統を大切にすることは大切である。例えば、食生活でもそうだ。この間、社会科の授業で「食生活」について少しだけ学習した。先生の話や教科書によれば、日本人の食生活の多様化・洋風化が進んでおり、年々米の消費量が減ってきて、政府が減反政策が進んでいるそうだ。しかし、僕の家では必ずと言ってもいいほどほとんど朝食が御飯と味噌汁だ。また、この前、何かの本で読んだのだが、そこに二十代男女の理想の朝食のついてとったアンケートがあった。そして、その結果によれば六十パーセント以上の人が御飯と何かという和食を選んでいた。このように、文化は大切にしていくべきだと思う。
しかし、伝統や文化にとらわれない新しい考えも必要である。例えば、織田信長は、今までにない新しいことを考え出した人だと思う。信長は安土や岐阜の城下で楽市楽座を行ったりした。そのほかにも僕がすごいと思うことはあと二つある。まず、桶狭間の戦いときの話しだ。そのとき、敵将・今川義元への一番槍は毛利新介と言う武将だった。したがって、一番手柄は毛利新介のはずだった。しかし、信長は偵察部隊として敵陣の位置を報告してきた数名に一番たくさんの手柄を与えたと言う話だ。次に、安土城についてだ。当時の大名たちの夢は京都に上ること、つまり、朝廷から官位をもらうことだった。政治の実権は握ったとしても事実上は天皇の家臣である。それを嫌った信長は天守閣のしたに天皇の御殿を作ったのだ。それは、天皇は自分より下にいるということを世間に示したかったのではないかと言う当時としてもとんでもない考えだ。このような新しい考えを取り入れたから、日本人なら知らない人はいないと言うくらい有名になったのだと思う。昔話の桃太郎でも、桃太郎はおばあさんに勧められたとおりきび団子を持って鬼征伐に向かった。このきび団子がなかったら鬼征伐は成功しなかっただろう。
確かに、伝統や文化を守ることも、新しい考え方をすることも大切だ。しかし、「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない。」と言う言葉もあるように、他人の考えにとらわれず、自分らしさを持ち続けることが大切だと思う。総合化
講評 kamo
今回は、いつにも増して題材が充実した大作になったね。要約が短めだったのに、この字数は立派です。がんばったね。
『講成』……「伝統・文化を守ること」と「新しい考え方をすること」両方とも、しっかりした2本の柱として、それぞれ説得力のある実例と共に書くことができた。とてもよかったです。
『題材』……ご飯と味噌汁の朝食、いいね。最近は和食のよさが見直されているよね。特に、味噌汁は、少し前までは塩分が問題になっていたけれど、今は味噌の効能のほうが取り上げられている。この長い「伝統」を考えれば、体に悪いわけがないと思いますが。^.^
第二の意見の実例は、キリリ君ならでは! ボリュームもたっぷり。しっかり書き込んでくれたね。
昔話もがんばりました。
『表現』……これもぴったりの名言だね。名言の選び方がうまい。
『主題』……総合化の段落は、「総合化」の名に値するまとまりのいいものになったね。「伝統・文化」も「新しい考え方」も、自分らしさを持つことと矛盾するものではないものね。うまくまとめました。
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