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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   料理というものは・・・?!   さっC

 「なかなかおいしいな。よかった。みんな喜んでくれるかなあ。」
今日は私はレストランの料理人になっている。一週間前からメニューまで作り、何を買わなければいけないのか考え、メモなどをとりながらたくさんの計画を立てていた。そして今日、七日間の計画を実現する日がやってきた。まず、買い物だ。お母さんにお金をもらい、一人で買い物をした。味には厳しい家族だから私は一生懸命になり、みけんにしわをよせながら選んだ。メモ用紙をとりだし、一番上に書いてある「安い物を選ぶ事を忘れずに!!」という文字を頭の中で何回も思い出しながら買い物をした。
 「そんなにお金使ったの?もう少し安いと思っていたのに。」
私が買い物から帰って、レシートを見せたとたんに母が大きな声を出した。機嫌を悪くしてしまったらしい。私は気まずくなりながら料理に取り組んだ。
 「えっと。まずは卵焼きを作って・・・。」
私は自分でも驚いた。私が自分で言うのもなんだが、卵焼きを作る手つきがとても上手くなっていたのだ。今まで卵焼きを作ったのは何回もあるが、いつ見ても手慣れない手つきでいた。形もグチャッとしていて外見からみて食べたくなくなるような感じだった。でも今は手慣れた手つきで形も良く、最後にミニトマトでトッピングをしたり、今までより順調に進んだ。私にとって最高の一品だったと思う。そして海底丼。私のオリジナルの品だ。たくさんの刺身を買ってきて私がさばく。私はさばくのが初めてだった。でもなかなかのきり具合だ。私は自分の世界に入りこんでいた。本当に料理人になったようだった。十一歳の料理人が本当にいたらすごいだろうなあと想像していた。(たとえ)ごはんを入れてその上に刺身をトッピング。私はこんな時、ふと父とテレビにありがたみを持った。だって、よく父がテレビを見る時、私が見たいお笑いのような番組ではなく、しぶい旅行のような番組を見ていて、私はそれにうんざりしながら見ていたのだがそれが今、ここで役立っているのだ。こういう番組は食べるというものが中心だからよく刺身のどんぶりなどが写っている。私はそれを見てこんな「海底丼」が作れるようになったのだ。そして私の料理時間は順調に進んでいった。
 「いただきます。」
私が一人で全部作ったオリジナルの夜ご飯。私の心臓がはやくなった。家族全員味にはうるさい。私の料理に喜んでくれるだろうか。三人ともいっせいに口にいれた。
「・・・・・・。」
少しの間、沈黙が続いた。一分間が私には百分に思えた。
「おいしい!すごいよ。卵焼きなんか、甘味がちょうどよくておいしいよ。海底丼もオリジナルでいいね。」
私は一瞬、かたまった。今の言葉は私の聞き間違えか、と考えていたのだ。味にはうるさい家族がこんなことを言ってくれるなんて思っていなかった。母も機嫌がなおっている。私は自分のご飯を食べるのも忘れてみんなが食べるのに見とれていた。私はなんとなく料理人の気持ちがわかったような気がした。お客さんに「おいしい」と言ってもらえるために作っているのだと思う。私も料理人までにはほど遠いけれど少し近づいた気がした。(似た話)
 料理というものは人の心を温かくしてくれるものだとわかった。失敗は成功のもとということわざも本当なんだということもわかった。食べ物は人の命になる大切なものでその食べ物を組み合わせて料理にすると人の命と心も温かくしてくれるものだと分かった。(似た話)
「ごちそうさま。おいしかったよ。また作ってね。」
私は料理が大好きになり、料理との距離が一歩近づいた気がした。(書き出しの結び)

   講評   baba

 たくさん書きましたね。無理して字数を多くしているのではなく、自然に流れるように筆がすすみ、すっきりとまとまっています。

<構成>
 自分の独り言で始まり、家族のあたたかい言葉で結んでいます。しかもそれは、不安の独り言で始まり、成功の言葉で結ばれていますね。奥深いです。

<題材>
  はじめて自分で家族の夕飯を作ったことを、単調な書き方でなく、メリハリをつけ、表現豊かに書くことができましたね。盛り上がりの部分あり、どんでんがえしあり、オチあり、感動あり、なかなかの力作です。
 海底丼というのは、どんな作品なのかな? 食べてみたいなあ。

<表現>
 ことわざをエピソードにしっかり結びつけて使うことができましたね。

<主題>
 たった一回だけだけれど、頑張った夕食作りから、多くのことを学びましたね。料理とは、失敗とは、食べ物とはというさまざまな面から学んでいるところがすばらしいです。

☆「事、時、物、所」はひらがなで書きましょう。
☆「!」と「?」のあとは一マスあけてください。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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