創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   淡泊な言葉   りんこ

日本人が淡泊である代わりに持続力に欠けていると言われるのも、生活感覚に左右されている所が少ないのではあるまいか。うるさい事は嫌いだと言う。ごてごてしているのは面白くないと感じる。そう言う淡泊好みの通人達が考え出した詩型が和歌であり俳句であって、短いことでは世界に類が少ない。和歌と俳句の相違はありながらも、実によく似ているのは、言葉のいわゆる論理に背を向けている事である。感覚的に全体を直感で把握する。私は、淡泊な言葉遣いは良いと思う。
 その理由は第一に、理屈で説明するのにも限界があるからだ。理屈ばかり並べられると、だんだん話の意味が分からなくなって来てしまう。と言うような体験は無いだろうか。私には、沢山その様な体験をした事がある。私は、多くの日本人みたいな直感的に話される方が理解しやすく、分かりやすいと感じている。皆さんはどうだろうか。
第二の理由は、言葉が少ない方が想像広がるからだ。例えば、AさんがBさんにハワイ旅行について話しをするとしよう。Bさん(聞き手)にとっては理屈を並べて長く教えられるより、短く直感的に教えられた方が(この時こう言う状況だったのかもしれない。)などと、色々と想像できて楽しいし、そこからまた話題が膨らんで面白みが出てくるのではないかと思う。「宝捜しのように、情報も、予想されないような背景の中に含まれている方が、ユニークなメッセージを帯びる可能性が大きいと言えるかも知れない。」と言う長文実例と言葉遣いは同じ意味だと思う。
確かに、物事を理屈で考える事も大事だと思う。しかし、「辞書のような人間になる事ではなく辞書をうまく使えるような人間になる事が勉強の目的である」という名言があるように、私は、淡泊な言葉遣いは良いと思う。

   講評   huzi

 周囲を海に囲まれているために他民族との交流が少なく、四季に恵まれた日本。論理に頼らずに淡白な言葉で状況や気持ちをあらわすのにたけているのは、そんな地理的背景によるところもありそう。
  【要約】、大体これでいいですが、「生活感覚に左右されているところが少ない」→「生活感覚に左右されているところが少なくない」であることに注意。
  【是非の主題】は、短く明確ですね。
 また、【理由】をバランスよく書けました。理屈での説明には限界がある上に、説明すればするほど訳がわからなくなるというマイナス効果さえ生んでしまうこともあります。とくに、友達同士の会話などでは、そうでしょう。あまりくどくどと言われると、うっとうしく思うようなことはないですか? 話をするほうも、何を言っていたのかわからなくなっていたり。ここには、莉絵子ちゃん自身の体験を具体的に書いてみてもいいね。
 想像力を広げるためにも、言葉の少なさが役に立つことが多いですね。詩や俳句の表現はまさにそうでしょう。ハワイ旅行の話は、実際にあったことかな。もう少し聞いてみたいような(笑)
 【長文実例】の使いかたは、これでよし。淡白な言葉遣いによって、予想もしないような背景を想像させることができると楽しいですね。
  【反対意見理解】のおき方はいいですが、【名言引用】のあとの説明は、名言と淡白な言葉遣いの結びつけに、さらにひと工夫欲しいところ。
 (例)
……という名言があるように、言葉をたくさん並べることより、言葉をうまく使って相手に伝えることのほうが大切なのだ。そのためには、淡白な言葉遣いもよいと思う。

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