低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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道を創る うっちー
日本とアメリカは年ごとに相互理解が深まっている。しかし、まだまだその理解を妨げる迷信がある。日本人の多くは、外国人が日本の文化のよさを本当には理解していないだろうという優越感に浸った迷信がある。一方のアメリカ人には日本人もアメリカの事をよく知っていると思いこんでいる。アメリカ人がアメリカの文化ならどんな国にでも通用するという風に考えている。一方の日本人は日本の文化はアメリカ人には分からないと早合点している。これでは相互理解は待ったく進まない。それぞれお国柄として広がってしまった考え方なのでお互いに悪意はない。しかし、このような垣根を取り払わないと本当のグローバル化した世界にはならない。
確かに他の人に影響されずに自分の考えを貫く事は大切だ。私はついこの前、中学校の修学旅行として、奈良、京都3泊4日のこと研修旅行にいってきた。その三日目に1時間半ほど嵯峨野周辺を班別で散策するという行程があった。その中で、私が天竜寺の散策に時間をかけすぎたので次の見学場所を飛ばしてその次に行こうとしたら、かなり他のメンバーから反対された。しかし、無理やりその通りにして集合場所に戻った時は集合時間まで20分しかなかった。しかし、みんな疲れきっていて、その日の宿泊先につくまで私は旅行委員の仕事であるクラスの点呼もできないほど熟睡していた。もし、皆の言う通りにそこまで回っていたら、次の日の班別自主見学に大きな影響を与えただろう。
しかし、自分の意見のみを無理やり押し通そうとするのでは良くない。時には人の意見をじっくり聞いて考えを改める事も大事だ。昔話の「ねずみの嫁入り」もいきなり娘を嫁入りさせずに最初に決めた相手に相談したからこそ無難な相手にまとまったのだ。もし、相談しなければとんでもない相手と結婚させなくてはとなっていただろう。また、農耕社会になって、上下関係が生まれたにも関わらず、近代以降にはそのような関係がなくなってしまったのは、「三人寄れば文殊の知恵」という言葉を多くの人が評価したからだろう。自分のみが優れているという考え方ではこれからの世界では生き残っていけない。
確かに自ら決めた事に相当の自信があって、責任も取れるのなら自我を押し出すのも良いだろう。しかし、周りの意見を聞いて考えを改める事もできないといけない。周りに意見を求める事は大切な事で、唯我独尊になってはならない。しかし、「もともと地上に、道はない。歩く人が多ければ、それが道になる。」という名言のようにこの世で生きていくには道無きところを歩むのだからある程度自分勝手になるのは仕方が無い。大切なのは道を創った後にきちんとする事でより多くの人にその道を歩いてもらうことだ。その道を創るのには自分を前にだそうが、人に聞こうが関係無い。自分の意見、考え方をより多くの人に知ってもらうために行動することがこれからはより大切になっていくのだ。
講評 miri
<第1段落>要旨をうまくとらえた要約がつけられました。
<第2段落>たいへんでしたね。多数決が「民主的」といわれ、用いられることが多いですが、少数派の意見が正しいこともあります。そんなとき、流されないこのような態度はだいじです。
<第3段落>「自分のみが優れているという考え方ではこれからの世界では生き残っていけない」ほんとうにそうですね。ほんとうに優れた人は、自信も余裕もあるので、人の意見にも耳を傾けられるのです。
<第4段落>うっちーさんのカラーで、みごとな結びの段落を作りました。よくできています。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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