創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

昨日2356 今日184 合計9538
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   私の宝物   えよゆ

 「よし、早慶に受かったら、これをあげよう。」私の父が私の使っていた母親のノート型パソコンを指して言いました。そのパソコンはマキントッシュ製のアイブックでした。表面は白いプラスチックで、スクリーンは15インチ、小さいスピーカーが二つ奥の方についていました。私はそれを毎日のように借りて使っていて、その手触りになれていました。今では、そのパソコンは私のもので、母親は新しいウィンドウズのノート型パソコンを使っていました。これは4年前にどこかのパソコンフェアで買いました。そのときには最新の機種で、4年前の基準では性能が抜群でした。今ではまるでカメラがついていない携帯のように古く感じますが、使いやすく、不便さは全然感じません。これが私の宝物です。
 マレーシアでインターの小学校に入ったときには学校がマックを使っていたので通い始めてすぐにマキントッシュのデスクトップを買いました。小学校に通ってた3年間で使い慣れ、クラスのコンピュータウィズと呼ばれました。中学校に入って使っているパソコンの機種がウィンドウズに変わったので、宿題を家でやるためにウィンドウズのデスクトップを買いました。ウィンドウズにもすぐに慣れて、目的によって、両方の機種を使いこなしました。動画の編集にはマック、普通のエッセイを書くときにはウィンドウズ、を使いました。日本に帰ってきて、メールを見るために、母親のノートパソコンを使っていました。一応母親のパソコンだったので、好きなように、好きなときには使えませんでした。どこの高校を受験するかを決めたときに、両親に高校に無事受かったらこのアイブックをもらっていいかと聞きました。父親の返事は「よし、早慶に受かったら、これをあげよう。」でした。そのとき、このノートパソコンは私の夢であり、宝でした。まだ手に入れていない宝でしたが、それを手に入れようとする気持ちがほかのことの原動力ともなります。この宝を手にしおうと思う力のおかげで、高校に受かりました。もちろんその宝をほしがる気持ちだけが原動力になったのではありません。ただ、その気持ちが私に力をくれたひとつのものだったことは確かです。
 私の趣味はサッカーです。マレーシアに行く前に、野庭キッカーズというサッカーチームにいました。そこの仲間とは一年ちょっとと言う短い時間一緒にプレイしましたが、心の間には強い絆ができ、チームワークも抜群でした。そのチームとの最後の試合に、小さい1,2号くらいのボールをもらいました。そのボールには、コーチ、チームメイトとその親からのメッセージが表面いっぱいに書いてありました。「サッカーは世界中の人々をつなぐスポーツだ」と書いたコーチがいました。私はそれを信じ、マレーシアに行ってもずっとサッカーを続けました。学校に行って、サッカーをしているとちゅうにつくった友達は数えきれません。このメッセージだけでなく、あのボールに書いてあったメッセージはすべて私の宝物のひとつです。
 宝物とは、人間にとってもっとも大事なもののひとつだと思います。父親が言ったあの台詞のおかげでがんばれたときは何回もありました。コーチの台詞のおかげで何人もの親友を作れました。このように、宝物は、自分の原動力、または立ち直りの理由ともなります。だから皆さん、宝物があったら一生大事に、そして何回かその宝に戻り、見直して、それに関する思い出を思い出し、一生を過ごしてください。

   講評   jun

 初回から、90分でこの字数とはお見事です。構成もしっかりしているし、自らの体験も生き生きと書くことができています。

<構成>
 お父さんの会話での書き出しは工夫しました。これからも、こんなふうに書き出しを意識してみてください。
 この書き出しを結びにうまくつかってまとめることができるとなおよかったです。
 【例】「「早慶に受かったから、これをもらうよ。」ぼくは、はずんだ声で言いました。」
<題材>
 パソコンの話もサッカーの話も具体的なエピソードを交えながらくわしく書くことができました。
 どちらも祐太君の得意分野だからこそ、これだけ生き生きと書くことができるのでしょうね。
<表現>
 「まるでカメラがついていない携帯のように」というたとえが使えました。
<主題>
 宝物の意味について、自分の体験をもとにしながら大きく考えてまとめることができました。
 宝物とは、単なる物ではなく、それを持つ人の心のよりどころとなるものなのかもしれませんね。

■次回からは、常体(〜である。〜だった。)で書いていきましょう。
                             

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)