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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自然と共存する   ミーナ

 私が市場へ行く道は、いかにも自然発生的な細い優しい道だった。しかし、その道は最近アスファルトにしかれてしまった。夏の日はむんむん照り返しがきつく、何とも風情が無くなった。子どもの頃は道にあったしゃれた石や虫の死骸、雑草の可憐な花、などを楽しみながら歩いていたが、舗装された道にはそんな楽しみはない。私はある方から石を頂いたのだが、その石はキラキラ輝いていた。道で拾ったというので、豊かな気持ちでもの皆全てにいとしみを感じながら歩く土の道だと思った。道が一番道らしいのは人間の暮らしを暖かに支え、色々なものを発見することのできる踏みしめられた道である。
 私の住んでいる町の地下には、「木簡」という古い木の札がたくさん残っている。これは歴史的に重要なもので、奈良県は地下水とのバランスがちょうど良くとれているため(これは土が良いからでもあると思う。)きれいな状態(保存状態がいい)で出てくる。そのため、むやみやたらに「不便だから」と言って高速道路が造れないのだ。また、大型のスーパーをつくっても、地下がつくれないのだ。だから私は木簡に感謝している。高速道路があると不便かもしれないけれど、無いと景色は良くなるし、空気はきれいだし、何よりも生き物が喜んでくれるだろう。木簡発掘のために掘り返す土はそこにいる生き物たちも協力してくれそうな気がするが、アスファルトをしくために、果たして協力してくれるだろうか?
 私の家の庭は土で、芝生が植えてある。もちろん木もあり草も花もある。春にはチョウチョ、夏には蝉、秋にはトンボが、冬には土を掘り返すとカブトムシの幼虫が、と一年中様々な昆虫が来てくれる。私が生き物にとって土が大切だとしみじみ感じたのはつい最近のことだった。私の家の隣の家がつい最近無くなったのだ。家が無くなればもちろん土が出てくる。すると、今まで見たこともなかった、おなかがオレンジ色のじょうびたき(鳥)や、めじろなどが来るようになったのだ。なぜこんなに鳥が集まるようになったのかというと、土のせいだった。今まで長い間空き家のような状態だったため、虫が一気に出てきたのだ。そのたくさんのごちそうを鳥たちはもらいに来たのだった。
 人間にとって自然とは、生みの親であり、共存する仲間だと思う。だから、あくまで共存するのであり人間がわがままを通してはいけないのである。「熊が山から下りてきた。退治しろ」こんなにおかしな話はないのだ。人間が山の木々を切りすぎたために、食べる木の実の量が減って里へ下りてきた。なのに人間と来たら「退治しろ」。これでは熊もたまったもんじゃない、といって怒ってきてもおかしくない。「カラスが異常に繁殖をしている。退治しろ。」これは人間にも責任がある。人間は一番偉いと思っているけれども、一番自然のルールを破っているのは人間だし、自然の世界に一番も二番もないのだ。私達は今から自然のことについて真剣に考えていかなければならないと思う。「水清ければうおすまず」という言葉もあるように、自然のままが一番なのだ。

   講評   hota

 今回も、82点、なかなかよくまとまっています。2.2週と少し似通った内容でしたが、あまりだぶらないように、また違う視点から書くことができましたね。
 要約はよかったです。(ただし書きがなかったので○になっています。)また、第二、第三段落の「体験実例」が、いつもながら具体的かつ的確ですね。また、「一般化の主題」もOK、それから、結びの段落の熊やカラスの話が、「社会実例」にあたります。「体験実例」だけでなく、「社会実例」も入れることで、内容にとても幅が出ますね。
 最後に、一つだけ。「水清ければ魚住まず」ということわざは、「きれいすぎると魚も住まないという。だから、多少汚い方がよいのだ。」という意味です。どちらかというと、やや悪い意味で使います。ここには、合わないのではないかな。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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