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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   謙遜の美毒   れもん

 「出る杭は打たれる」そんなきらいが日本には特に多く見受けられる。日本人は大の派閥好きだ。たとえ少人数であっても細分化し、自分にとって無駄な人は排除する。そして、最も都合の良い人と時を過ごす。これこそまさに、日本人の弱さの象徴である。日本人は多分、他国と比較しても世界有数の他人と打ち解けることの苦手な人種であろう。日本人は優柔不断だといわれる。相手の出方を窺って、他人を判断してから対応の仕方を思案する傾向が強い。最初から自分で開放的にぶつかるなんてもってのほか。ましてやそこで自分の自慢話を始めるなんて。たとえそれが自己PRのつもりでも、そんな批判的な感覚を持ってしまうのだろう。「謙遜の美徳」精神はまだ根強く残っている。もし、日本人の心を除けたなら、そこには自分自身を防衛する心の鋼のように固い壁が、何十枚にも重なっている。臆病でどこか素直になりきれない日本人は世間を切り抜けるのは得意かもしれないが、そこに何か大切なものを忘れている気がする。私は日本人はもっと自己PRをすべきだと思う。(是非の主題)
 第一の理由は自分をアピールしないと他人に理解してもらえないからだ。とても物静かな日本人が海外に行くと、別人のように社交的になって帰って来たという話を多々聞いたことがある。その人によると、海外に行って何も喋らないとその存在自体が気薄になってしまうのだという。急速な国際化の波が押し寄せるこの時代、自己アピールができない、内向的だったり無意味な謙遜を繰り返すと外国人は相手にしてくれなくなる。自己アピールはこれからますます必要不可欠になっていくだろう。(複数の理由Ⅰ)
 第二の理由は自分自身の成長の妨げになってしまうからだ。遠慮や謙遜で自分の周囲を固めていると、いつもその方法に頼ってばかりで自分が良い人で切り抜けられる一番楽な方法へと逃げる癖がついてしまう。また、次第に自分の能力に見合った仕事が任せてもらえなくなり、能力が低下したり、磨きをかけることができなくなる。30代で仕事の目的を収入と答えた人が75%というデータからも分かるように、仕事を生きがいとできるような天命の仕事を見つけられる人は決して多くない。楽しい人生を送るためにも、やはり自己アピールをして自分を認めてもらうということがこの時代に求められる能力なのだ。(複数の理由Ⅱ)(データ)
 確かに「謙遜の美徳」という言葉は一理ある上、自分を謙遜し、改心することも大切なことだ。しかし、その謙遜が「能ある鷹は爪を隠す」というような謙遜ではなく、自分を守るための逃げる術としての謙遜は自分の重荷となるだけだ。「短所を無くす一番良い方法は長所を伸ばすことである」という名言もあるように、国際化、自由などの人との関わりがより一層増加するこの時代は、多少気の強く、精神的に強い人のほうが心労少なく生きていけるだろう。日本人の弱さ、壁を捨てない限り、本当の絆は生まれないだろう。「優しさが弱さであってはいけない」という名言の通り、日本人が心の強さを取り戻したとき、社会の光が見えてくるだろう。(反対意見)(名言)(是非の主題)
                

   講評   nara


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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