創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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自己アピールも大切! すいーとぽてと
だいたいの日本人の心のなかには、良かれ悪しかれ「謙譲」を「美徳」とする意識が残っているような気がする。どうも人はひとりの人間のイメージをひとつに固定したがるものらしい。自分がよく認識していると思っていた人間の意外な側面を発見した時、それを喜ばしいことと受け入れるひとは少ない。たいがい戸惑って、そのあげく「あなたらしくない」という言葉で自分のなじみの枠に戻そうとする。対する人間の出方次第で自分の位置や行動を決めるきらいがある。だからこそ、なるべく早く、目の前にいる人がどういう人間なのかを判断、整理、類別しなければならない。考えてみると、つくづく日本には、個人の秘めたる才能をできるだけ伸ばさないようにする基盤があることに気がついた。私は、日本人はもっと自己アピールするべきだと思う。
第一の理由は、自分をアピールしないと、相手に自分の事を分かってもらえないからだ。私は去年、私立の中学に入学した。周りは初めて見る人ばかりでとても緊張していた。入学式が終わり、クラスに行くと、ホームルームが始まった。先生は、
「明日からあいさつをしっかりとしましょう。」
と言っていた。そして次の日になり、学校に行った。まだ一人も学校には来ていなかった。暇だったので、お手洗いに行った。そしてクラスに戻ると、何人かの女の子が学校に入るところだった。
「おはよう!」
その子は、まるで太陽のように明るい、元気な声であいさつをしてくれた。
「おはよう!」
私の緊張感は少しずつ和らいでいった。その子も、周りは知らない人ばかりであると話してくれた。私にはそれが信じられなかった。私だったら、初めて会う人にとても元気よく、親しげに話すことはできないので、とてもびっくりした。それから、教室に入ってきたクラスメイトに頑張って声をかけてみた。あいさつをしたり、名前を聞いたりして、友達を作っていった。クラスのだいたいの人の顔を覚えることができるようになった。皆、気軽に話ができたので、この学校に入ってよかったと、心から思った。二年生に上がると、またクラス替えがあるので、まだ話したことのない友達とも仲良くなりたいと思う。
第二の理由は、自己アピールをしないと、成長できないからだ。データ集に、「仕事の目的」というデータがある。30代の人は、仕事を収入と考える人が75パーセント、生きがいと感じる人が16パーセントだ。しかし、60代になると、収入と考える人が39パーセントに減り、生きがいだと思う人は45パーセントと、とても増えている。自分をアピールし、能力を高めることによって、仕事が楽しくなるのだと思う。だから、私は自分の能力を上手く生かしていきたいと思う。
確かに、日本人の持っている「謙譲の美徳」は謙虚で優しいと思う。しかし、「短所をなくすいちばん良い方法は、今ある長所を伸ばすことである。」と言う名言があるように、国際化していく社会で自分をアピールすることは、とても大切だと思う。
講評 kira
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