国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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マスコミ はなこ
マスコミの役割はまず現在の世の中の出来事を事実として客観的に伝えること。そして社会に対し危機回避の役割を果たすことであり、個人的社会的に向上するための知識や情報を提供することです。日本のマスコミに対し、三つの注文をしたいと思います。第一に、自分の意見と客観的な事実を区別すること。第二に、マスコミ人としての自覚とモラルに基づき、だれが正しいかよりも、何が正しいかを明確にしていくこと。第三に、世の中に対し麻薬患者に注射を打つような行為を改め、明白な警鐘と提言を行って欲しいこと、です。日本のマスコミは過剰な商業主義とステレオタイプな報道を克服すべきだ。
そのための第一の方法は、、マスコミが自分の使命を自覚して、自分たちも、マスコミの報道に流されないようにすることだと思う。現在マスコミの役割は世界せとても重要なものになっている。そのため、マスコミが責任を持たずに、間違った報道をすると、大変なことになってしまう。そのような事態に備える意味でも、自分たちはマスコミの報道に流されないように努力する必要があると思う。サッカーの中田英寿選手も、マスコミの報道を見たり、聞いたりするときは、まず疑ってみることによって、真偽を確かめるらしい。
第二の方法は、マスコミに対するチェック機能を設けることである。また、マスコミが権力に抗して報道するような伝統を作ることも大切だ。北朝鮮では、歴史的にみても、北朝鮮政府にとって、良い情報しかマスコミに報道させていない。(歴史)他の独裁的に政治をおこなっている国でも多分同じようなことが行われていると思う。このようなことが行われているために、その国の悪い部分が分からずに、本当か嘘かわからないような疑惑がたくさんあがってしまうのだと思う。
確かに、マスコミにはみんなの関心のあるものを大きく取り上げるという面も必要だ。そのようなことを取り上げないとなかなか注目してもらえないというのもよくわかる。しかし、たくさんの人々に伝えるという責任を忘れて、間違った情報を流したり、一方的に責め立てるようなことをしてはいけないと思う。マスコミとは、物事の良し悪しを決定するものではなく、人々に物事の良し悪しを決定してもらうための仲裁となるものである。
講評 nara
この長文は、意見の対立軸がはっきりしているし、提言が整理されていて、とてもわかりやすい文章だね。随所に参考にできそうな構成があったと思うよ。実際に書かれたのは、少し前のことだろうけれど、ごく最近のマスコミ界にも当てはまる内容だ。ということは、ここ10年ほどをとってみても、ほとんど状況は改善していないということにもなるだろうね。
第1理由:「自分」という言葉の用い方に気をつけて。「マスコミが自分の使命を自覚」と「自分たちもマスコミの報道に流されない」とでは、「自分」が指しているものが異なるよね。ここが混同しないよう、言葉を選ぼう。「情報の発信者/受信者」などと説明できそうだ。
第2理由:一つの段落にまとめてしまったけれど、「チェック機能」と「権力に抗する伝統」とは、根本的に別の問題だね。課題フォルダの流れを広げて、複数の方法を二つではなく三つにしてもよいのではないかな。北朝鮮の話は、一言で断じてしまうには大きいね。例えば、具体的に「良い情報しか云々」の部分は具体例を示す方がいい。
まとめの自作名言「マスコミとは……」はうまく決まったね。仲裁となるふりをして、良し悪しを誘導しているマスコミは多い。誘導そのものが悪いのではなく、仲裁しているように見せかけているのが問題の根を深くしているのだね。
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