創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   科学者への道!   ★07★

 今までのでき上がった科学の理論とか解説とかにこだわりすぎてすべてをそれにのっとって考えるという傾向が強すぎますと、新しい発展が起こらなくなります。古いものにとらわれずに新しい見方をする、あるいは逆転の発想という言葉がありますが、そういう考え方をしていると、案外そこから面白い発展が起こるのです。 これは科学者でなくても、一般の方々が広く眺めている観察、あるいは考え方からもみな同じ事情が生まれるはずですし、そういう点からも皆さんが日常観察しているものから、新しい科学の目が生まれる、ということも十分にあり得ることだと思います。そういう意味でも、皆さんの自由な観察力や、考え方から思いついたことをどんどん科学者や科学界にぶつけていきますと、それは皆さんにとってもたいへん楽しいことですし、科学者にとっても楽しいことになるはずです。そして、そこから、思いがけない科学の進歩も生まれるということになりますと、なんともすばらしいことであるに違いありません。
 私は去年の夏休みにストーンヘンジを見にイギリスのソールズベリ平原に行きました。ストーンヘンジは3600年前に神殿として使用されていた歴史的な構造物の廃墟です。イギリスで最も重要な先史時代の遺跡です。私はこのストーンヘンジを初めて見たときに、大昔の人がどうやって大きな石を運んできて、どうやって積み上げたのかなととても不思議に思いました。昔は、宇宙からエーリアンが来て、何かの目印に作っていったものだともいわれていました。しかし今は、ストーンヘンジはプレセリー山とミルフォード・ヘブン海岸から人間が運んできたことが確実だといわれています。私もストーンヘンジを見て驚いたとき、いろいろな想像をしましたが、大昔の人がこんな大きな石を運んだとはとても信じられませんでした。私は、恐竜のような大きな動物が、人間を手伝っていたのかなと思いました。
 なんでも古いものにとらわれずに新しい見方をして、そしてほんの少しの発見をいろいろと調べていけばもしかしたら科学者になれるかもしれません。子供でも大人でもこれから新しい見方をすればいいし、科学者にもなれるということがわかりました。身近なことでも観察力を深めるとたくさんの発見があるということがわかりました。ジョージ・ダーウィンは大陸移動のことを長い間信じてもらえなかったけれど、今はみんな信じているので、すぐに信じてもらえなくても、いつかは信じてもらえると思いました。

   講評   nakahi

 礼菜ちゃん、難しい内容にチャレンジしてくれてどうもありがとう。一生懸命考えて、例を思いついてくれたね。
 さて、書いてくれた例について、もう少し先生が説明を付け加えましょう。このままだと、この文章の意図である、「逆転の発想から発展する面白い出来事/新しい発見」には繋がりません。だって、ストーンヘンジの巨大な石をどうやって運んだんだろうという疑問は「逆転の発想」にはなりません。むしろ、その石をどうやって運ぼうかといろいろ考えて実行しようとした当時の人々の発想こそが、奇想天外な発想だったといえるのです。それほど難しい難問だったんだね!だから、第二段落目の例には、「昔の人は、いろいろ考えた末、プレセリー山とミルフォード・ヘブン海岸から運んできたのでしょう。」とつけると、主旨が一貫します。もちろん、運んできた方法自体もずっと謎だったんだよね。巨石を運んできた謎のほか、謎のままなのは、建造方法ではなく、このような巨石建造物が造られた理由。そして、この土地が紀元前2500年からずっと聖地として重んじられてきた理由なんだって。車椅子の学者さんとして有名なホーキンズ博士は、ストーンヘンジが天文台の役割を果たしているという説をたてて、今のところそれが有力だそうです。でも、もしかしたら、全く「奇想天外な発想」をもって解明すると、実はストーンヘンジは「学校」だったりしたのかもしれない(なんだか先生の考え方って単純だなぁ。笑)。
 物事を解明するのには、礼菜ちゃんがいうように身近なことでも観察力を深めるとたくさんの発見があるんだよね。そう考えると、知らないことをどんどん解明していきたいという気持ちになりませんか?
 礼菜ちゃんは将来どんな大人になりたいと思っていますか?科学者になるには勿論新しい見方が大切だけれど、科学者だけでなく文学の世界でもそんな見方が必要です。常にそういう心がけで勉強していきたいものですね。

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