国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   今、自分ができること   ミディ

 小さいころにガキ大将に連れられてやって来た、「渡良瀬川」。いつも通り泳いでいたが、いつの間にか中央へ行ってしまい流されてしまった。もどろうとしたが川の流れにはさからえられない。ふとそこで元来た場所へ戻らなくてもいいではないかと言う知恵が思いつき体の向きを変えた。すると、もう自分の股ぐらいまでの深さになり川から出れた。そのことから自分では「今できるいちばん良いことをすればいいんだ」、という考えを心に教えた。(要約)この作文の作者は、自分が川におぼれそうになった時、冷静な判断で溺れ死ななかったということを読者に伝えたかったのだろう。読者の私は、こんな死ぬかもしれない状態の中で冷静な判断で自分1人で脱出できたということに驚いた。ここであせっていたら、きっと苦しい思いをしていただろう。私ならきっとあせって、もがいて、泣くだろう。私は結構あとのことを恐ろしく考えたりする所もあるので、
・自分で流れる→向こうには滝がある→落ちて命にかかわる。
・自分で流れる→滝危険な岩がたくさんあるところに行ってしまう→大怪我をするかもしれない。
などと深く考えすぎてしまう。なので、頭の中が真っ白になってしまうだろう。そんな私にとって絶体絶命なピンチの中でこの作者は助かった。これには私は、ものすごく冷静な人だと思う。
 私にはおぼれそうにはなっていないけど似たような話がある。ある夏の学校のプール検定の日だった。カンカン照りの太陽の中みんながドキドキのプール検定が始まった。プール検定は、緑1級〜5級→白1級〜5級→黒1級〜5級→青1級〜5級の段階に分かれている。緑から右に行くにつれて難しくなっていく。緑1級は私たちにとって笑ってしまうほど簡単な「水遊び」。でも、青からはタイムだ。青5級の人はプールに習っていて、とっても上手な人しかほとんどなれない。私はプールを習っていないので青2級をがんばっている青1級だ。いつも1,2秒オーバーしてしまう。だから今度こそは!!と思っている。それは置いといて、青1級になるときだ。クロールはバッチリOK。でも問題は平泳ぎだ。最初、もがいて、もがいて、もがきまくって泳いだ。きっと周りの人は
「まさにカエル・・・。」
と思っただろう。そしてゴール。私はこれなら大丈夫だろうと思ったけれど3秒ほどオーバー。しまった、と思い再挑戦、今度は伸びた。伸びまくった。今度こそと思いきや2秒ほどオーバー。周りの人は合格だ。私は少し悔しい思いで何度も挑戦した。伸びたり、手で思いっきりもがいたり、足で力強くけったり、最初で思いっきり進んだりいろいろ工夫した。それでもやっぱり惜しい所で不合格。泣きたくなるような悔しさで家に帰った。すると私の励ましの電話がかかってきた。お父さんからだ。わざわざ会社から携帯でかけてきたのだ。私は
「もしもし、お父さん?どうしたの?」
「もしもし?今日プール検定受かった?」
「それがね・・・。ちょっと無理だったんだ。」
「そう・・・。今度は落ち着いてやってごらん。」
「うん。バイバイ。」
ピッ。短い間だったけどその中に重大なことをお父さんは言っていた。
『落ち着く』
これが足りなかったのだ。私は気づいた。どれもあせっていたからできなかったのだ。落ち着くそれを頭の中に入れて私は次の日を迎えた。今日もカンカン照りの太陽の中のプールだ。最初は水慣れをする。そして少し休憩をしてからプール検定だ。この日の朝からも落ち着く、を頭の中に入れておいた。そして、
「今、黒4で青1を受ける人!!来てくださーい。」
友達とちょっぴり不安な顔で行った。そして、私の番。
(よしっ。来たぞ。落ち着いて・・・。)
チャポン。
「よーい・・・。ドン!!」
そのドンと一緒に私は壁を一気にけった。
「わぁー。わぁー。がんばれー。」
私の頭の中は、
「落ち着く、落ち着くんだ。」
と伸びて、伸びて、落ち着いて壁にタッチした。先生は左の子から順にタイムを教えている。私は一番右なので最後だ。待っていると、友達のタイムを計っていた先生の声が聞こえた。
「はい。○○ちゃん合格!!」
「やったー!!やったよMちゃん!!」
「おめでとう!!」
手を取り合って私達は喜んだ。でもますます心の中に薄黒い雲が差し伸べてきた。もしここで不合格だとしたら私はどうなるのだろう、と・・・。心臓の動きが早くなってきたころ、
「はい。おぉ、あぶなかったねぇ。Hさん合格です。」
と発表された。と、そのとたんパァっと日差しが差し込んだ。
「落ち着く」
これこそが合格の重要なカギだったのだ。
 2段落目の話は成功した事だ。でも人生って言うものは本当にうまくいったり失敗したりするものだ。今度の話は失敗に終わった。ある理科のテストの事。しっかりテスト勉強をして自信満々だ。テストが配られて、問題を見ると笑ってしまうほど簡単なテストだ。と、他の人が見ると
「Hさん、なにやってるんだろう?」
と思うぐらいまるで副面のようにニタニタしていた。あまりにも簡単だったので見直しなんか忘れてぱーっと出してしまった。と、これがいけなかったのだ。テストが帰って来たときまるで脳みそが大回転してしまったかのように、おどろいた。なんと98点ではないか?チェックされた所を見ると、月の動き方が違っている。この問題は、月は時間がたつにつれてどっちの方向に進むか?を記号で答える問題だ。月は図の左下にかいてある。㋐は、『右上に進む』㋑は、『左下に進む』だ。これは教科書に出てきたのでしっかり覚えている、のはずが何でここはまちがえたのだろう・・・?不思議に思い振り返ってみた。この問題を解く時私は、
「こんなの普通に考えて㋐だよー。簡単、簡単。」
と思っていた。そして、とそこではっと思いついた。㋐、㋐、㋐と思っていたのに私の手が勝手に㋑と書いてしまっていたのだ。しっかり手に㋐と伝わっていなかったのだ。その時目は、手を置いていって次の問題を読んでいた。そのときに勝手に㋑と書いていたのだ。
「あちゃー。」
と私は悔しくて悔しくてたまらなかった。でも先生に、
「先生ー。私ここ分かっていたから100点に直してくださいー。」
なんてだれが言えるか!!と思って、仕方なしに㋐と書いて出した。そして。
「見直しをしていればよかった。」
と、言う言葉が頭の中でぐるぐる回った。
(その後、見直しを少ししたがやはり惜しいところでまちがえているので、通知表に
「単純なミスをなくしましょう。」
と1年間書かれ続けた・・・。)
 この2つの話の中で落ち着くという言葉は大切だ。作者も落ち着くということで助かったから、落ち着くという言葉は命拾いや成功するおまじないみたいだと私は思った。もしこの世に落ち着くという言葉がなかったら私はもう今ごろ白2ぐらいだろう。そう思うと落ち着くという言葉があってよかったと思う。そしてもうひとつ大事な言葉。それは
「今できるいちばん良いことをすればいいんだ。」
これを心に教えて、川へ、テストへ挑戦だ。(書き出しの工夫)

   講評   onopi

 第一段落で要約及び自分の一番印象深かったことについてしっかりと書くことができました。よく書けていると思います。第二段落・第三段落も「冷静」「落ち着く」ということがカギとなる体験実例をあげることができました。いいですよ。たとえも上手に使えています。おもしろい表現のところもありますね。第三段落の(なんと98点ではないか。)の文の前に(月の問題なのにツキに見放されたのだろうか?)というダジャレの入った文が入れられそうです。(しかしこれはあくまで参考です。)第四段落ではしっかりと自分の意見が書けていました。(この二つの話の中で落ち着くという言葉は大切だ。)という文の代わりに(わたしはこの二つの話の中で落ち着くということがいかに大切かということがわかった。)という文をいれるとわかったという言葉が使えますね。最後のただし書きは「書き出しの結び」です。(残念です。)落ち着いてきちんとオチをつけましょう。(ダジャレ)【笑】
    
 

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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