低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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矛盾は良いこと!? うらふ
私達は、矛盾を悪いものだと考えがちである。そして、論理的なものを大切にする。だが、矛盾には良いものと悪いものがあって、矛盾することを嫌う人は、良い矛盾を除外して考えているように思われる。私は矛盾することは良いことであると思う。(要約、是非の主題)
理にかなったことばかりでは、当たり前すぎてつまらなく、また印象のうすいものになってしまう。例えば、学校での授業中。真面目すぎる先生の授業で習った内容は、後で振り返って見るとほとんど忘れているものだ。だが、おもしろく楽しい先生の授業で習ったことは、いつも覚えている。
この前、理科の時間に水酸化ナトリウム水溶液を使った実験をした。この液体は、固体の水酸化ナトリウムを水に溶かして作った水溶液だ。溶ける時に反応熱を出し、水をいれた容器の底が熱くなる。さまざまな物を溶かす性質があり、とても危険な液体だ、という。私がここまで覚えているのは、その授業がとてもはらはらする、危険な(!)ものだったからだ。水溶液の性質を一通り説明し終えた後に先生が、こう付け加えた。
「水ナトを少し指につけると、ぬるぬるして指紋が消えるんだよ。みんなもやってみよう!」
その前に、水酸化ナトリウム水溶液の怖さと危険性について、何度も先生から説明されたので、私達生徒はもちろんやらなかった。だが、その危険な(!!)授業は私の記憶の残るものとなった。もしその先生がものすごく真面目で、論理的過ぎる先生だったら、私はこの水溶液について覚えていなかったかもしれない。
たしかに、理にかなったこともたいせつである。矛盾したことばかりでは、私達の頭は混乱してしまう。だが、「悪いことそのものがあるわけではない。時と場合によって悪いことがあるのである。」というように、少し論理から外れていることでも、有効に使えば良いことも出てくるのではないだろうか。だから、私は矛盾することは良いことだと思う。
講評 miri
<第1段落>たいへん簡潔な要約ができました。
<第2段落>これは貴重な体験ですね。なんとおもしろい先生でしょう。よい先生とは授業をする時間の何倍もの準備をするそうですが、きっとこの先生もそんな先生なのでしょう。すべての先生がこのような授業をしてくれたら、勉強の本当のおもしろさがみんなにわかるのにね。
よい矛盾の好例でした。
<第3段落>まとめかたが非常にうまいです。反対意見への理解や、名言の引用が効果的に生かされています。
よくできました。
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