国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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    母は昔も今もおやじギャルだった   ベッキー

 「わあっ! メスなのに」
 朝起きて、たまごっちの画面をさっそく見た。これから変身するからである。私はわくわくと期待していた。かわいいいちごっちか、まじめなやんぐめっちになると思っていたからだ。しかし、何とメスなのにくりぼっちからやんぐおやじっちになっていたのである。しかも、名前は『ももか』。理由は、かわいいいちごっちか、まじめなやんぐまめっちになってほしかったからその名前をつけたのである。やんぐおやじっちは、髪がハゲている。『ももか』でやんぐおやじっち!! 母に言ったら、大笑いしていた。
 その時、最低だと思ったけど、すこしうれしかった。やんぐおやじっちになったことは一度もないからだ。本当のおやじっちは、酒好き女好きで、親が、おじっちとおトキっちだと必ずオスになって思春期を経験せずにおやじっちになる。おやじっちの遊び道具はひげそりだ。育て方ガイドには、おやじっちのところに『これぞ日本のオヤジ!』と書いてあった。
 母は、二十代のころ、『おやじギャル』だったそうだ。母は、格好がおやじじゃなくて、行動がおやじだったそうだ。会社帰りに新宿の居酒屋に飲みに行ってたし、カクテルじゃなく日本酒を飲んでいて、おやじギャグばっかり言ってたそうだ。『ちょっと一杯飲もうと思ったら、いっぱい飲んじゃった。』私は、母がどれだけおやじギャルだったのかタイムマシンで見に行きたい。そしたら写真もいっぱい撮ろうと思う。
 母は、今でもおやじギャルである。お酒も飲むし、おやじギャグばかり言ってるからだ。でも、家の仕事はちゃんとするし、掃除や洗濯、ご飯も作るし仕事もするの女でおやじであろうとたいしたことはない。やることをきちんとやっていればおやじギャルでもあまり悪くないとわかった。

   講評   nara

 おもしろい! ベッキーちゃんはこの4月から常体で作文を書いてくれているけれど、そのころからググンと作文の腕が上がったようだなぁ。組み立ても題材もよく考えてあるし、何よりも読んでいて飽きない。常体にしたことで、テンポもよくなっているのだろうね。おやじギャルのお母さんに一度会ってみたいなぁと思ったよ。
 今回の組み立てのおもしろさは、「おやじ」というキーワードが前半のたまごっちの話と後半のお母さんの話との両方に、しっかり入っていること。その上、前半でやんぐおやじっちを笑ったお母さんが、実はおやじギャルというひねりもきいている。このあたりは、お母さんのセンスを受けついで、お笑い番組を見て力を蓄えたかな?(笑)
 「おやじギャル」は格好ではなく行動が「おやじ」だという説明は、まさに的を射ているよ。お母さんのおやじギャルぶりは、タイムマシンに乗れなくても、ベッキーちゃんの作文でよくわかったよ。こういう説明(つまり、様子が目に浮かぶような書き方)はいいね。今でもオヤジギャルだという話の展開もおもしろい。ちなみに、「ギャル」というのは「ガール(女の子)」の、ちょっとくだけた言い方ね。ということは、お母さんは今も女の子っぽいかわいらしさと、おやじのおもしろさ、そして、お母さんとしての役目も果たして、進化したおやじギャルということになるね。やんぐおやじっちも、おやじギャルのように進化すると思うと、育てるのももっと楽しくなりそうだね。
 題名について
 細かいところだけれど、「昔もおやじギャルだった」「今もおやじギャルだ」……「だった」と「だ」とどちらを使えばいいか、少々迷うところだ。そういうときは、思い切って「昔も今もおやじギャル」とするとよさそうね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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