創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   表せない言葉について   えしい

 少年のころの桜はもっと長く咲いていた感じだが……と春ごとに同じ思いをくり返してきたが、今年の桜は久しぶりに長かった。歩いて通勤できるようになって、花を見る目のほうに少年時代ののどかさがもどってきたせいにちがいない。花便りの言葉も、微小感覚を表し分けて、まことに風情に富んでいるが、散り初めのころのある日、枝を離れた花びらを見ていて、これが地面に達するまでのあいだの状態を、ぴたりと表す言葉がないのに気がついた。花便りのいろいろの言葉を作り出し、育ててきた日本語だから、私のまだ知らないところに、あの美しさを表す言葉があるかもしれない。もし日本語にそれがなければ、それは日本語の語彙の貧弱を意味すると、二十年前と同じことを考えさせられた、日本語になくてはならない言葉のように思えるのだが。
 ぼくは、言葉に表せないような体験をしたことがありました。例えば、自然公園を歩いてる時、「川の中に魚がいること」「名前のない木」「鳥の群れ」「登るのがすごい疲れる道」、このことをなんというのかわからなかったことがありました。ただ「名無し木」や「鳥群」「苦労道」など簡単な言葉なら、しっかりとした言葉になってないはずです。また、町で、「タクシーの上にあるマーク」「評判のない店」「急いでいる人」、これもなんというのかわからなかったことがありました。もっと簡単な言葉ではなく、しっかりとした言葉が見つからないのかと思いました。
 また、ぼくは言葉で表せないような感動を味わったことがありました。例えば、2001年の三学期に川崎から横浜へ引っ越してまだ一年生のころ、はじめて舞岡公園に行った時、なんということだか、森がいっぱいだし、畑があるし、生き物もたくさんいて、空気もおいしかったのです。まだはじめてだから、こんなに感じられました。まさに「大・感・動!」
 人間にとって言葉とは、あるできごとが感じられたことをまとめて言うことである。例えば「事故」「オレオレ詐欺」「殺人事件」「化石発掘」「地震発生」「脱線事故」など、ある人が決めたりして言ったりすることである。また、言葉に表せないこともある。だからって勝手に決めるのでなく、わからない言葉があったら辞書や辞典で調べたりするのも可能だ。しかし、辞書や辞典にもでていなかったら、本格的に言葉に表すことができない意味である。ぼくは、「こんな表すことができない言葉は、あまりないはずだ。もっといい言葉があるかもしれないだろう。」といまにも言いそうです。このように、人間にとって言葉とは、あるできごとが感じられたことをまとめて言うことである、ということであります。

   講評   miri


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