国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   自由な題名「愛・地球博に行った」   えちお

 「絶対木登りだ!」
「いーや、絶対企業パビリオンだ!」
「だめだめ、せっかくの世界博覧会なんだから外国館だぜ」
僕は先日、弟と弟の友達の駿君と両方の母親の5人で「愛・地球博」に行った。しかし、3人とも行きたいところが食い違っていて、結局じゃんけんで僕が勝ち、企業パビリオンを中心に今日のところは回るということで一応の決着が付いた。
万博会場は僕の家から車で約10分という近距離だ。企業パビリオンはいつも混んでいて、待ち時間が3時間というのもざらである。そのため、団体客が帰る6時以降がすいているのではないかと考え、5時過ぎにゲート入りをした。幸いにして、その考えはズバリ的中であった。いつもの混雑が嘘のように10分足らずの待ち時間でまず一つ目のパビリオンに入ることができた。はじめに入ったパビリオンは、三井三菱提供の『もしも月がなかったら』である。このパビリオンの紹介を少ししておこう。始めに2体のロボットが出てきて月と太陽と地球の関係について話をする。その話もとても興味深いもので、勉強になったが、それよりも僕の目を引いたのはロボットの巧みな動きだ。ある意味感動した。僕も将来は、こんなすごいロボットを開発する技術者になりたいと真剣に思った。僕は何を隠そう、ドラえもんの大ファンである。母などは6年生にもなって、子どもっぽいと言うが、そんなことはないと僕は思うのだ。もし将来、僕がドラえもんみたいな誰とでも友達になれるロボットを創ることが出来たら本当に嬉しいと心から考えるのである。少し話はずれてしまったが、そのロボットたちの話の後にさらに奥の部屋に入り映画を見るのだ。その映画はただの映画ではなく、立体映像である。言うまでもなくすごい迫力である。僕は一番前の席でみたので、その迫力は紙面では書くことが出来ないほどすごいものだった。時代は恐竜たちの生息した白亜紀である。もしも月がなかったら、こうであったであろうという仮定を基に作成されたものである。重力がなくなり、いん石は怒涛のごとく降り注ぎ、地球は荒れ果てめちゃくちゃな状態だ。部屋全体、壁全体にその映像が映し出され、僕はまるでその世界にタイムスリップしてしまったような錯覚に似た気持ちであった。
「うわっ、あたる」
「きゃー、落ちちゃうようー」
「あっ、危ない」
そこら中で、声があがるほど、迫力があり、何だか不思議な体験ができるパビリオンであった。その次に入ったのが中部電力提供の『ワンダーサーカス』だ。ゴンドラに乗って、万華鏡の中や、海の中、日本三大祭りの青森ねぶた祭りなど、次々に変わる世界を楽しむものだ。これもなかなか楽しめた。
 この後、食事を取り、僕はインドカレーを食べた。デザートに伸びるアイス?トルコのアイスクリームを食べた。味の方は、アイスの中にお餅が入っているような、分かりやすくたとえるならば、「雪見大福」のような感触だった。正直僕は、日本の普通のソフトクリームのほうがおいしいなと感じた。
 食事の後は、パビリオン回りは時間が足りなかったので、外国館めぐりをした。ここで印象に残っているのは、「南太平洋館」と「シンガポール館」である。南太平洋館は、めずらしい熱帯魚や、虫、それに打楽器を初めとしたさまざまな楽器を実際に体験できるのだ。どこの外国の人かは定かではないが、南太平洋のお兄さんが太鼓?の叩き方を教えてくれてとても楽しかった。シンガポール館は、スコールの体験だ。甘く見ていたが、傘を差していたにもかかわらず、服もズボンもびしょびしょになってしまった。
「ハハハハ」
「なんだ、お前のその格好!」「お前こそ、何だよぉー」
もう夜になっていて、肌寒かったが、僕や弟たちは何だか笑えてきて、お互いの姿を見て、大笑いをしてしまった。
 帰りに万博のキッコロとモリゾーのワッペンがついた帽子を買い帰路に着いた。夕方からではのあったが、とても充実した楽しいひと時であった。今度来るときは多分、学校から遠足なので、下調べができてよかった。

   講評   kan

 こんにちは、えちおくん。万博に行ってきたことを書いてくれましたが、団体客が帰るころを狙って5時に入場できるとは、さすが近くに住んでいる強みですね。人ごみの中をあちこち回るよりゆっくりとそれぞれのパビリオンを見学することができたでしょうね。今回は、万博のレポートといった内容になりましたが、大変簡潔にわかりやすく書かれています。えちおくんはこういった解説がとても上手ですね。誇れる長所ですからどんどん伸ばしていきましょう。
 <書き出しの工夫>一緒に万博に出かけたみんなとどのパビリオンを見ようか話し合っている場面からはじめてくれました。こういう場合なかなか意見が一致しませんよね。誰かが妥協しなくては。導入部分として最適な書き出しですね。
 <たとえ>「まるでその時代にタイムスリップしたような」というすばらしいたとえを書いてくれました。また、トルコ風アイスについて「アイスの中にお餅が入っているような、分かりやすくたとえるならば、『雪見大福』のような感触だった」というたとえを使ってくれましたが大変わかりやすいです。具体的に書いたことで容易に味まで想像することができますね。
 <体験実例>万博で入った企業パビリオンでの体験を詳細に説明することができましたね。ただ事実を語るだけでなくえちおくんの感想を随所に散りばめた点が素晴らしいです。自分の夢もパビリオンの内容とからめて述べることができましたね。ロボットを目の当たりにしてロボット開発に関わる技術者になりたいという夢にますます実感がこもってきたことでしょうね。
 残念ながら先生は万博に行くことができませんが、えちおくんのこの作文を読んで見てきたつもりになりました。新聞などでも万博のことが取り上げられていますが、えちおくんのレポートのほうが臨場感に溢れ何倍もおもしろかったですよ!

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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