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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   あせらずゆっくりと   えせち

いそぐ時には、少しくらい危険があっても、近道をとおりたくなる。けれどそれが失敗する原因になる。
武士の矢馳の船ははやくとも急がばまわれ瀬田の長橋
この歌の中で「急がばまわれ」のことばだけがひろまっていき、ことわざとしていまものこっている。(三文抜き書き)ぼくはこの話を読むまでは琵琶湖の大きさにぴんときませんでした。さっそく地図で調べて見るとまるで琵琶湖の中に東京がすっぽり入るぐらいの大きさに言葉を失いました。ぼくがアリで大きなみずたまりを眺めているようです。ぼくの知っている湖の大きさは右から左へ首を180度動かしてすべてを見渡せる広さだからです。
「海みたいに広くて波がたってるよ、一瞬、海かと思って水をなめてみるとしょっぱくないからあーこれは湖なんだと気づくんだ。」
大学生の時「鳥人間コンテスト」に出場したことのあるお父さん達は手作り飛行機であっという間に琵琶湖に墜落しました。
また、ヨットレースも何度か経験があり風の吹く方向がすぐかわりとても難しい海面だと言っていました。(聞いた話)
そんな湖上を昔の簡単で軽い舟でわたろうとして危険な目にたくさん遭いこのことわざがひろまったのにはなるほどとうなずけます。
「急がばまわれ」のことわざでぼくが思い出すのはスキーの帰り道の出来事です。3連休の帰りの高速道路は大渋滞を引き起こしていました。普通なら3時間くらいでたどり着けるのに倍の時間がかかりそうです。それでお父さんは思い切って高速道をおりて一般道を走ることに決めました。しかしカーナビはぼく達をものの見事に裏切ってくれました。結局到着したのは夜中で、あのまま高速道路を使っていた方がはやく着けたのかもしれませんでした。(似た話)
また、運動会でラケットの上にボールをのせてポールを回ってくる「急がばまわれ」という競技がありました。
「よーい、スタート。」
はやく走ろうとするとボールがすぐに落ちてしまいます。何度もボールを落としているととなりの友達にだんだんと抜かれてしまい気ばかりがあせってしまいます。結局最後までゆっくりとバランスをとりながら歩けた人が1位になれます。
だれでも少しでもはやく仕事を済ませたいからついはやくできる方法をやろうとします。その結果、やり方をまちがえたり、とんでもない失敗をすることになります。
ぼくは何度も同じ失敗をしながらだんだんとこのことわざの意味がわかっていくのだろう。ゆっくりあせらずマイペースでいきたいと思います。 

   講評   kan

 こんにちは、航之介くん。「急がばまわれ」という、よく耳にすることわざのなりたちについて書かれた長文でしたね。わりと興味深く読むことができたのではないでしょうか? まず、琵琶湖の大きさを確認するために地図を広げるその行動力が、航之介くんの豊富な知識を支えていることを発見しました。気になることをすぐに調べるのは大変よい心がけですね。琵琶湖の大きさを理解して初めてこのことわざの裏話が真実味を帯びてきたことでしょう。決して忘れることのない知識として航之介くんの中に残るはずですよ。それにしても航之介くんのお父さんもバイタリティーのある人ですね。航之介くんの行動力はお父さん譲りかな?
 三文抜き書きはバッチリですね。それから、似た話として、渋滞する高速道路を思い切って降りてしまった一件を書いてくれました。よくわかります、この気もち。先生にもこんな経験がありますから。それから運動会の競技についても、急がばまわれにピッタリですね。大変よい例を挙げることができました。
 今回感心したのは、結びでのわかったことです。
「ぼくは何度も同じ失敗をしながらだんだんとこのことわざの意味がわかっていくのだろう。ゆっくりあせらずマイペースでいきたいと思います。」
と書いてくれましたが、ほんとうにそのとおりですね。人は何度も失敗をして様々な経験を積みながら成長していくものです。失敗のない人生では、決して知ることのできないことも経験できるでしょう。こんなふうに考えることのできる航之介くん、きっと未来は無限に広がっていますよ!
 

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