国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「勉強」と「学習」   キリリ

 「必要」という言葉の表現として英語には「ニーズ」と「ウォント」がある。
「ニーズ」は理性による判断から生まれるものであるのに対し、「ウォント」は内な
る欲望から生まれるものである。新しい物を生み出す、創造するためには、飛躍とい
うものが必要であり、この飛躍の原動力が「ウォント」である。僕は、必要だからす
る、という「ニーズ」ではなく、やりたいからやる、という前向きで自発的な「ウォ
ント」という考えをできるような人間になりたいと思う。そのための方法は二つあ
る。

 まず、第一の方法は「自分の具体的な目標を決める」ということである。なにごと
にも目標を決め、その目標に向けて精一杯努力することは、目標もなしに物事をして
いるのよりもずっとやる気が出るであろう。目標があるのとないのではまるで巨人と
楽天くらいの差があると思もう(どっちが強いんだ!?(笑))。例えば、僕が今日、
コンビニで購入してきたカロリーオフのスポーツドリンクには巻尺というおまけがつ
いていた。しかし、その巻尺はなんと一メートルしかない!これでは何も使えない
じゃないか!!(笑笑)と思ったら説明書が付いていた。そこにはこう書いてあった。
ダイエットのための毎日の習慣に・・・そして、説明書のウラにシールが着いてい
た。そのシールには一ヵ月後の胸囲と胴囲の目標を巻尺に貼れ!のようなことが書い
てあった。僕はめんどくさいからダイエットなどということはしようとは思わないが
(笑笑笑)本当にダイエットする人にとっては良い目標となるだろう。僕はこの間修
学旅行に行ってきた。いつもなら六時三〇分に起きられるかどうか、というくらいで
あったのに修学旅行当日の朝は無事五時三〇分におきることができた。アサレンより
もはるかに修学旅行のほうが気が高ぶっていたからだと思う。(体験)

 第二の理由は、「社会の固定観念に惑わされない」ことだ。T大学を出ていい会社
に就職して・・・という人生ももちろん良い。しかし、それでは結局最後は「必要だ
からする」という考え方に流されてしまうと思う。つまり、必要だから仕事をする、
という考え方になるということである。そして、理想的な生き方をしているのはヤク
ルトスワローズの古田敦也捕手であると思う。古田選手はあるCMでもう一度生まれ変
わったら、また、野球をやりたいか、という質問に対して「キャッチャーはやりたく
ないが、野球はやりたい」といっている。古田選手にとっては野球というものは仕事
ではなく自分の生きがい、もっといえば自分の体の一部なのだと思う。他の選手でも
そうだが、ただの仕事ではなく、野球が限りなくすきでないと続かないことであると
思う。

 確かに、今やらなければならないことを見きわめることも大切だ。しかし、「知識
がはしごを作ったのではなく、二階に上がりたいという熱意がはしごを作ったの
だ。」という言葉があるように、自分のやりたいことをしっかりと決めて、そのこと
に対してしっかりと目標を持ってやることが大切だと思う。話は変わるが、「勉強」
という言葉は分解すると「勉める」と「強いる」になる。いずれもあまり良い言葉で
はない。やらされているという感じだ。つまり、「ニーズ」ということだ。しかし、
「学習」という言葉は分解すると「学ぶ」と「習う」になる。つまり、「ウォント」
ということだ。僕は「勉強」のようにやらされるのではなく、「学習」のように自分
から何事にも取り組むことがもっとも大切なことであると思う。

   講評   kamo


 修学旅行もあった忙しい週だったのに、充実した大作を送ってくれたね。さすがです。とても読み応えがあり、しかも読んでいて楽しくなってくるような、元気が出てくるような、そんなすてきな作文でした。
 『構成』……「生き方の主題」という書き方自体、キリリ君の前向きな性格にピッタリなのかもしれない、と、そんな風に思えるほど、ピタリとキマった組み立てで書けているね。いろいろな切り口から、「ニーズ < ウォント」を書くことができました。
 『題材』……体験実例も、その他の実例も、とても充実していたね。
 スポーツドリンクの話は、詳しい、というか細かくておもしろかった。まさに(笑笑笑)の話だね。
 修学旅行、どうだった? またいろいろ聞かせてね。
 古田選手の話もよかった。今回の主題にピッタリだったね。どんな仕事でも、やはりただ「仕事だから仕方なく」だけでは、何十年も続かないと思います。無理に続けると病気になるよ。これホントです。自分の「ウォント」に正直であるべきだと思います。
 『表現』……名言も、ユーモア表現も、言うことなしです。
 『主題』……最後に「勉強」と「学習」を持ってきたのもよかったね。受験生のキリリ君にとって、これこそ「生き方の主題」というべきものだよね。大変だと思うけれど、これからも「学習」の気持ちで、乗り切ってね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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