創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人間とロボットの違い   たぬき

 最近の日本人には相手の痛みを感じることができない人が増えてきた。今、いやし系のロボットがはやっている。アイボは家に帰宅すると出迎えてくれたりするらしいが、ロボットに出迎えてもらってもまったくうれしくないと思う人はたくさんいるだろう。しかし、実際出迎えてもらうとうれしいらしい。人間はロボットにも愛着を持てるのに、人間には思いやりを持てなくなっている。これは問題だ。
 この原因は世の中が便利になり、メールやインターネットが普及し人間とコミュニケーションする場面が減ってきたためである。もし僕がカレーを作りたいと思い立つとする。昔だったらここで作り方を親や兄弟に聞くだろう。しかし、今だったらインターネットでカレーを検索し作り方のページを開くだけである。こういうことが積み重なりコミュニケーション不足というのが発展してしまうのだろう。そして、インターネットとは人間ではなく機械である。機械に気を使う人間なんていないだろう。このような薄い人間関係というものが、相手に思いやりを持てない人間が増えている原因でもある。
 そして、日本の社会が人間の心を大切にすることよりも物を作り出すことばかりに気をとられてしまったことも原因の一つである。高度経済成長の頃、日本人はお金を稼ぐことだけに集中してしまった。人間はお金のことばかり考えていると人の気持ちなど無視して汚いことに走ってしまう習性がある。政治家が税金をプライベートに使ってしまうのも税金を納めている人間の気持ちなど考えていないからだ。頑張って働き国の為に税金を納めている人の気持ちなんて眼中にないのだろう。こう考えるとすべて日本の社会の責任になってしまう恐れがあるが、やはり個人が人の気持ちを意識しながら行動しなくては意味がないのである。私が親の稼いだお金を勝手に借りて服につぎ込んでしまってそれがばれてしまったことも、そしてその時「あとで返せばいいじゃないか」と思っていたのも今気づけば思いやりのない人間の象徴だったと思う。
 確かに社会が便利になり日本が裕福な国に発展したことは、さまざまな人たちの努力のお陰であり評価されるべきことだろう。しかし、相手の気持ちを考えるという生活する上で基本的なルールを忘れてしまっては意味がない。相手の気持ちを考えることというのはルールではなく人間の自然な行為だと言われるような社会になって欲しいと心から思う。

   講評   jun

 機械と向かい合って過ごすことが多くなった現代、人間同士のふれあいが希薄になり、心を通わせ合うことがむずかしくなっているという問題を提起し、それについての原因を考えることができました。複数の原因を考えるのはむずかしかったと思いますが、どちらの原因も、実例を挙げながらわかりやすくまとめましたね。一つ目の身近な体験実例も、二つ目の社会実例も説得力があります。
 結びの段落の自作名言は、名言としてはやや長いのですが、内容はとてもいいです。「思いやりとはルールで定められたものではなく、自然に生まれるはずのものである。」などとすれば少しすっきりしますね。

 つい先日、高校入試が終わったばかりだと思ったら、もう大学入試の準備ですね。小論文を使うときには、また相談してくださいね。
   

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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