国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   日中の経済論   カノン

 先月中国の各地で反日デモ運動が勃発した為、経済面でも影響が出るのではないかという声があがっていた。しかし四月の中国市場の乗用車販売台数を見ても分かるように、約二十五万七千三百台(前年同月比18・2%増)と好調であった。確かに日本政府の言動は中国側に大きな反響をおこしているようだが、日中間の経済的結びつきはそう簡単には崩れないことが今証明された。これからも中国とは隣国として経済的な結びつきを持つわけだが、その上で必要なのは、お互いの得意分野を全面的に押し出し不充分な部分を補い合うことである。
 中国が産業面において自慢とする部分はまず、労働者の賃金が安くすむので低コストで生産し、輸出できるということだ。中国の低賃金の実態は、作られた為替レートのせいだという意見もあるが、実際中国を訪れてみるとその金銭感覚の違いに驚かされてしまう。日本の大手メーカーが中国に進出し、商品を生産したがるのも無理はない。
 また、中国はすぐに技術移転ができるというのも注目すべき点である。電子や電機といった成熟した技術を駆使する産業は、発展途上国でも短期間で先進国に追いつける、いや追い越せるという利点がある。人口の多さと安い労働力を考慮すれば、中国で先端産業が発達するのは当然のことである。
 では日本の産業面において誇れるものは何か。それは質である。比較的日本人は真面目な人が多く、与えられた仕事は素早く完璧にこなすことができる。つまり労働者の質が高いのだ。そういった性格上の特質を生かした産業が今の日本には求められている。そしてもう一つ言えることは、労働者とともに消費者の質も高いということだ。日本は世界の中でもお金持ちの国だと言われているほど生活水準は高いようである。その国に商品を輸出するとなれば、「安いので質が悪い」では駄目だということに気づかされるのだ。「安いけれど質も良い」をモットーに生産すると、中国の商品の質は上がり、お互いの国のプラス材料となるのだ。
 かつては対戦国として対立していた日本と中国だが、中国商務省の魏建国次官も「中国と日本の貿易は相互補完性があり、まだまだ発展していく」と述べているように、今はもはや共存しなければやっていけないほど密接な関係となっている。お互いの国が市場であり工場でもある。需要する立場でも供給する立場でもある。常に同等で公平な立場に立って取引を行えば、両国共に経済力を高め合うことができるのだ。経済面が円滑に進めば、日中の友好関係にも良い結果を得られるはずである。政治的解決を望むとともに経済面でも更なる強い結びつきが必要となるのだ。

   講評   nane

 データをしっかり入れて書いたね。数字は、覚えやすいように概数で把握しておくといいよ。
 日本と中国の経済関係の現状をしっかりまとめた。相互に得意なものを持って交流していくことが長続きする経済関係の基礎になる。
 先端産業ほど、後発国に利点があるというのは、意外な現実だね。日本は、更に先端を目指すとともに、先端技術でカバーできない分野を持ち味にしていく必要がある。
 経済の協力が進めば、政治の関係でも協力が進む。文化的交流も大事だけど、経済的に相互に利益があるというのがある意味でいちばん大事なことかもしれないね。
 電機や自動車の具体的な例も考えておこう。自動車などは、船積みするときの密度なども、日本と外国では違うらしい。IT化できない人間技の分野は、なかなか模倣できないところがある。

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