低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
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中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
寄り道しながら ゆっくりと 晋也
現代では学術研究の場においてだけでなく、企業活動の場においてもまた専門化がすすんでいる。ただの専門家というのは、いわば塀に囲まれた住居の中だけで外からの情報を得ることもなく、生活している人みたいなものである。人が自分の専門外の事柄について考え、論じるときに拠りどころとなるのは常識だ。常識は専門的知識ほど精確ではない。教養は専門的技術(知識)と区別されている。教養というのは、その道の専門家になるための技術(知識)として学ばれるのではなく、一個の素人としての自由人にふさわしいものとして学ばれるのだということが注目される。私は、専門的な知識だけではなく、幅広い教養を身につけた人間になりたい。
そうなるための方法としては第一に、得意な分野、好きな分野以外のことや一見無駄に思われるようなことにも目を向けることである。最近、友達に推理小説的なものを借りた。話を簡単に説明すると、主人公の「ぼく」のまわりで起きる不可解な事件を「ぼく」と仲間で解決していこう。という感じ。今まで、私は漫画とかばかりで、小説はあまり読まなかった。見るとしても、宮部みゆきさんの本を少し読む位。だけど、その本を借りてから、本屋に行くと色々な分野の本を手に取るようになり、そして買うことも少し増えた。いつもは自分の好きな本ばかりで、まったくまわりに目を向けなかったが、友達から借りた一冊の本で、私の世界は変わった。
また、第二の方法としては、学校などでも知識をつめ込むだけの教育をするのではなく、幅広い教養が身につくような教育をすることである。他の学校にもあるだろうが、総合の授業がある。去年は職業体験として、八景島のアクアミュージアムに行って来たりした。他に、夏休みには自分の好きなものについてのレポートを書いたりした。私は、イラストレーターについて調べた。私は、勉強が苦手だからというのもあるが、そういう自由に自分で決める授業というのが好きだ。上にあるように、幅広い知識が身につくことで、将来の夢や社会に出てから役立つことがあると思う。私は、職業体験に行ってから、絵を描く時にツナギみたいなものを描くのが楽しく感じるようになった。(笑??)
確かに、一つのことに専念し、深く追求していくことも大切である。しかし、『辞書のような人間になることではなく、辞書をうまく使えるような人間になることが勉強の目的である。』という名言があるように、専門的な知識だけではなく、幅広く知識を身につけて、自分の心を豊かにして、これからを生きていけたらいいと思う。
講評 miri
<第1段落>じょうずに読み取って、要約をつけることができました。また意見を続けることができましたね。
<第2段落>すばらしい体験です。世界が広がったよい例ですね。そのことがたいへんうまく説明されています。
<第3段落>有益な職業体験でしたね。現場での体験で得た幅広い知識、これは机に向かった勉強とはまったく違った形の生きた勉強です。これからもそういう機会があるとよいですね。
<第4段落>とてもじょうずにまとめています。よくできました。
また、題名がとても内容にあっていて、うまいです。
この題名から、「ぼちぼちいこか」という絵本を思い出しました。いつかみかけたら、てにとってみてください。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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