低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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比喩の多用☆ うらふ
私たちは、日常生活のなかで「比喩」を無意識のうちに使っている。
フォークボールの投げ方を選手に教えるのには「カーテンの紐を下に引っ張るように」などと比喩を使って言ったほうが分かりやすい。ことわざでも、「月とすっぽん」などと言うと表現が生き生きしてくる。
私は比喩は大切であると思う。
第一の理由は、比喩を使うことで聞いている側に理解しやすく、分かりやすい話し方ができるからだ。私は今、学校で茶道部に入っている。まだ始めたばかりなのだが、とても楽しい。この前は、初めて茶筅を使ってお茶をたてた。だが、茶筅は必ず右手で持たなくてはならないそうなので、左利きの私にとって、お茶をたてることは必ずしも容易ではなかった。その時に先輩が教えてくれたコツは、「まずは茶筅で茶碗の底をこするように手首の力を抜いて小刻みに縦に動かすこと、段々と茶筅の先を上にあげていき、最後はひらがなの『の』を描くようにして茶筅をとると、穂先に水滴が残りにくい」ということだった。私は最初、少しもあわ立てることができなかったが、アドバイスの通りに練習を重ねていったら、だいぶあわ立てることができるようになった。(だが、まだまだ練習が必要である。もっと頑張って「コツ」を身に付けなくてはいけない。)
第二の理由は、比喩を使わないとわかりにくいことが日常生活の中で度々あるからだ。
英語の発音で、「L」と「R」の違いがある。舌を巧みに操らなくては(?)いけないので、私にとってはとても難しい。私は以前本で、「Rの発音は舌を歯茎につかないようにまるめてする」と書いてあったのを見た。本の通りに発音を試みてみたが、なかなかできなくて悪戦苦闘した。だから、最近私はRの発音についてこう考えている。
「Rの発音は舌を飲むようにする」。
本当に舌を飲み込んでしまったら怖いが、(笑)そのようにするととても発音しやすい。
確かに、時には比喩を使わずに正確な表現をすることも必要だ。だが「トランプが生きているのは、それが実際のプレーに使われている時である」というように、比喩をたくさん使って、豊かな表現をすることも大切だ。だから、私は比喩を使うことは良いことだと思う。
講評 miri
<第1段落>とても簡潔な要約とそれに続く意見が入りました。
<第2段落>とてもよい例ですね。コツの伝授というのはまさにふつうの言葉ではなかなかむずかしい、抽象的な部分があります。これに比ゆは具体性を持たせるという点で、ひじょうに効果的ですね。それにしても、茶道では、左利きでも茶筅は右で持たなければならないのですね。ちょっとたいへんですね。
<第3段落>すばらしい! 発音の本にのせたいくらいです。たしかにそんな感じです。
<第4段落>じょうずに結びの段落が書けています。「比喩をたくさん使って、」のあと「わかりやすく」というような言葉が入ると
これまで説明してきたこととの関連性がでてよいでしょう。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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