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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   知価   タクミコ

産業革命以来の技術革新は、物財の量的増大を求める欲求にそって進んだものであり、主として物財供給量の増大と加工度の向上に役立った。ところが、今進行している技術革新は、主として多様化、情報化による「知価」部分の増大と省資源化による物財消費の削減を目指すものだ。主観に依存する知価は、いかにそれが社会化されてもやっぱり数値化不可能であり、コストとの関係も存在しない値打ちなのだ。惜しみなく対価を支払う精神も、工業社会的合理精神と」は異質のものであるからこそ、「知価社会」は、工業社会の延長上にある「高度社会」などではなく、工業社会とは全く別の「新社会」なのである。私たちは「知価」という新しい価値観を受け入れるべきである。
そのための第一の方法は、何事をも選ぶ自由を認めることである。昔とは違い、今では様々な面で自分で選択するようになってきた。高校生になってから私の学校では大学受験や就職など、色々な「将来」の話をされるようになったが、大学受験にしても昔とは違う現代なりの受験方法がでてきたのだ。一般入試や推薦のほかにもAO入試など多様化した世の中になってきている。また、義務教育に含まれる小学校を学区制にはせずに選択するシステムを作り上げた地域もあるらしい。現代は個人個人、つまり私たち一人ひとりが自分に合ったものを選択する時代なのだ。
そして、第二の方法として挙げられるのは情報をすべての人に普及、浸透させることである。例えば今ではかなり普及しているインターネットの存在を知っている、知らないでも大きな格差が生じる。インターネット・ショッピングという新しい手段を知ることによって選択肢も増え、多くの場合、安くまたは早く欲しいものを入手することができる。情報をすべての人に普及するのは情報化の進み具合で貧富の差や不均等が起こるのを防ぎ、皆が同じように生き方を選べるような社会につながる。
確かに、高度成長の社会を創りあげてきた価値観も大切である。しかし、私たちは「知価」という新しい価値観を受け入れ、それに従って生きていくことが望まれている。価値観とは、永遠に変えないものではなく、その時代や背景に適応したものである。我々も現代に合った、「知価」という価値観への発想の転換をするべきである。

   講評   hota

 これまでの連続84点記録は破られましたが、2点アップしましたね。80点台後半は、かなりよい点数です。自信を持って。
 お電話で話せなかったのが残念でしたが、ヒントを見て書いてくれたのですね。さすがに、うまくまとめてあります。自作名言もがんばってくれましたが、ちょっとだけ言葉を補って、「価値観とは、永遠に変わらないものではなく、その時代や背景に適応して変わっていくものである。」とした方がいいかな。(こういう意味ですよね)時間以外は、項目もOKです。
 
★ただ一つだけ問題は、この長文は1980年代という、日本がバブルで浮かれていた頃(私の世代の青春でした(笑))の「知価革命」について述べられていることです。現在では、完全とは言えないまでもかなり情報も技術も普及し、またコマーシャルやサービスなど、ソフトの面にお金を使うことは当然のようになってきました。しかし日本の景気も陰りを見せている今、これからの、つまり「知価革命」の次の未来はどうなるのでしょうか? そのあたりを考えてみても面白いですね。

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