創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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清書「私の母」 えちお
「早く起きなさい!」「早くご飯食べなさい!」「早く支度しなさい!」
僕の一日は、毎日こんな言葉で始まる。もちろんこれらは母の言葉である。僕は毎回心の中で、「あ〜あ、また同じこと言ってるよ」と思いながらも、時間に追われて機械的に身支度をし登校する。
僕にとっての母は、殆どの子どもの思いに共通すると思うが、好いこともあり、嫌なこともある。好いところ?は、落ち込んでいるとき、慰めてくれたり、アドバイスをくれたり、また、仕事をしながらも、塾の送り迎えをやってくれたりと、僕を陰から支えてくれるところである。また一方、嫌なところは、くどいところである。塾のテストの点数や順位が悪かったりすると、
「本当、やる気あるの!?やる気が無いなら辞めなさい!」
「何のために勉強しているの?あなたのためでしょう!」
「頑張っているのは、あなただけじゃない、みんな頑張っているのよ。受験はその中の競争なのよ!」などなど・・・
「全部分かっている。分かっているからもういわないでくれ」と僕は思うのだが、母は、まるで、録音されたテープレコーダーのように毎回同じ言葉を繰り返す。はっきり、うんざりすることもある。けど、うちの母の好いところは、その後はけろっとして、後を引かないことだ。それは正直助かる。僕も母と12年間付き合ってきて、このときは黙って聞いていようとか、このときは反発しても多少は大丈夫だぞと言う要領が少しは読めるようになった。これぞ母との付き合い方テクニックと、僕は密かに優越感にしたったりしている。
要領がいいといえば、僕の弟である。弟は僕より2歳年下の小学4年生であるが、本当に羨ましいほど要領がいいのである。ぼくが怒られているとその傍らで、宿題をやったり、かたづけをしたり、ととてもいい子に振舞うのである。僕は「コノヤロー」と思いながらも、俗に言う次男気質なんだなと妙に納得してしまうのである。
いろいろ書いてきたが、本質的には、我が家は仲のいい何でも言い合える家族であると自負している。なんだかんだと言っても、家族でいるときが一番落ち着く、そして何より飾らない自分自身でいられるってことは幸せなことであると思うのである。母が僕や弟に注意するのは愛情があるから・・・「わかっちゃいるけど」ついついうっとうしくなる。「う〜ん」しかし、この気持ちは僕だけではなく、日本全国、いやいや世界各国の子どもが持つ共通見解であろうと思うのである。
講評 kamo
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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