国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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日本語のあいまいさについて えせち
日本人の使う「そこをなんとか」という言い方はきわめてあいまいである。あいまいな表現の中にイエスとノーを含めることで独特な判断領域を設定する。つまり日本人のノーはけっして絶対的な否定でなく、その一部にイエスを含み、イエスはその中にノーの要素をもっている。日本人はきめつけを好まずいつも融通無碍な可能性を残しておこうと努めているからだ。
日本人はあいまいな表現を使ってコミュニケーションを行っていると思う。それは日本人の言葉のコミュニケーションは自分の考えていることをストレートに表現せず相手がどのように感じるかを考えながら話し、また相手が自分の言い足りないことを察してくれることを期待しているからだ思う。
それに比べて外国人はイエス・ノーをはっきり表現しているかもしれない。毎年この時期はリセの子がクラスに2〜3人体験入学してくる。日本語を話せるのではっきりと自分の思っていることを伝えることがぼくたちよりもうまいと思う。
しかしストレートに嫌だとかダメとかはっきりとした言葉を使わない方が答えをどちらともとれるし得な時もあると思う。今日ぼくは野球に誘われたが、
「行きたいんだけど・・・。でも宿題があるので、早く終わったら行くね。」
とあいまいな答え方をした。友達は来るかもしれないし、来ないかもしれないと思ったに違いない。結果ぼくは行けなかったが、最初にはっきり行かないと答えていればもしかして次から誘ってくれなくなるかもしれない。
あいまいな表現を時と場合によって使い分けるのもひとつの方法であり相手を傷つけなくてすむ場合もあるし和を乱さない思いやりもあると思う。これは日本人独特の文化である。
講評 hamura
要約が上手です。内容をしっかりと読みとっていて、それをまとめる力もあります。感想文では、自分の意見をはっきりと述べることができました。欲を言えば、せっかくリセの生徒の体験入学という貴重な経験があるのだから、「はっきりと思っていることを伝えるのがうまい」と航之介くんが感じた実例を挙げられると、なお、意見に説得力が出ます。野球の例はぴったりです。相手がどう受け止めたかを推測しながら自分の考えをまとめられました。「あいまいな・・」の一文はすばらしいです。
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