低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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逆境による利益 はる
(第一段落)−要約
生きることは学ぶことであり、学ぶことには喜びがある。生きることは、また何かを創造していくことであり、その創造には、学びの段階では味わえない、大きな喜びがある。学問の世界においては学ぶこと、創造することの喜びはとりもなおさず、考えることの喜びである。どんな分野の学問でも何か新しいものを発見し、創っていくことに本来の意義がある。世の中で成功した人は、大抵、逆境を自分の人生にプラスに取り込んでいく能力をそなえているように見える。創造にも、この逆境が深く関係している、といわなければならない。私は、逆境をプラスに変えていくような生き方をしたい。
(第二段落)−方法1と実例
そのための方法としては第一に、失敗を恐れずに積極的に物事に挑戦していくことである。私は、今年になってバレーボール部のキャプテンを務めている。同い年の子が今までキャプテンを務めていたのだが、今年になって休みがちになり、キャプテンを下ろされてしまったのだ。そして、副キャプテンであった私が昇進したわけである。しかし、いざキャプテンになってみると、周りの状況をよく見る(というよりも監視に近いのだが・・・)ようになり、その反面、自分のプレーにも不安やいらだちを装う欠点がいやというほど見えてきて、とても苦しい思いをした。何度も何度も困難に遭遇し、目先のことだけにとらわれるようになってしまったのだ。しかし、「こんなのがキャプテンであってはいけない。キャプテンだからこそ自分に自信を持って強い気持ちを持たなくては」と自分に言い聞かせ、今やっと、みんなをよく見つつ、且つ常にワンランク上の自分を目指していけつつある。
(第三段落)−二つ目の方法と実例
また第二の方法としては、敗者に対しても考慮されるような社会体制を作ることである。私は現在、私立の中高一貫校に通っている。中学受験を通過し、今に至っているのだ。私は三校受けたのだが、第一志望校である学校には努力不足により、不合格だった。しかし、第二志望校である中学は合格だったので、今、楽しい学校生活を送らせてもらっている。このように、敗者復活制度のない社会では、一度の失敗が大きな影響力を持つため、失敗を恐れずに挑戦していくということがなかなかできない。よって、失敗を跳ね返すことのできるチャンスが残されているような体制を作ることが必要だ。
(第四段落)−反対理解と名言の引用
確かに、逆境より順境にいた方が心に余裕が持てる。しかし、『脱皮できない蛇は滅びる。』という名言もあるように、私は困難なことにも挑戦し、逆境をプラスに変えていくような生き方をしたい。
講評 tama
【複数の方法一、二】 逆境をプラスに変えていくための方法を2つ書くことができました。失敗を恐れず、何事にも積極的に…というのは簡単ですが、やはり失敗したくないと思うのは当然です。失敗してもフォローされるチャンスがあればこそ、チャレンジする勇気が持てるのですね。どちらもよく書けています。
【体験実例】 クラブチームのキャプテンとは、重要なポストに就いているのですね。責任感に押し潰されそうになり、苦しい思いを体験したことによって、今、一回り大きくなった自分がいることに気がついたのですね。二つ目は、不合格になったことをバネに、次のステップへと進むことができたという、わかりやすい入試の例を挙げることができました。
【ユーモア表現・名言の引用】 「脱皮できない蛇は滅びる」という名言を使うことができました。はるさんは既に何度も脱皮しているようなので、安心しました。(^^)
【生き方の主題・反対意見への理解】 いつも逆境ばかりでは、立ち直る気力も失せてしまいそうです。何でもうまくいくに越したことはないですが、成長するためには、逆境をプラスにする方法を考え、ワンランク上の自分を目指すことが必要ですね。
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