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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   逆境をプラスに   キリリ

生きることは学ぶことであり、学ぶことには喜びがある。生きることは、また何かを創造していくことであり、学びの段階では味わうことのできない大きな喜びがある。フランスの有名な数学者ポアンカレは「創造とはマッシュルームのようだ」と言った。マッシュルームは地面に菌根とよばれる根を張り巡らせている。この根は好条件がそろうといつまでも成長を続けてしまう。そのため、ある程度で根の成長を妨げるものが必要なのだ。このような条件がそろうとマッシュルームは胞子という形で発達を続けようとするのである。僕もマッシュルームのような逆境をプラスに変えていけるような生き方をしたいと思う。その方法は二つある。
まず第一の方法は「失敗を恐れずに積極的に物事に取り組む」ということである。失敗を恐れてばかりいて何事にも取り組まなければ失敗もしないかわりに成功はありえない。たとえば織田信長の「長篠の合戦」でもそうだ。信長はこの戦いでポルトガルから伝来した鉄砲を初めて合戦で使用した。実は鉄砲は一回撃った後、再び撃つのに一分以上かかり、合戦ではあまり利用されていなかった。しかし信長は足軽鉄砲隊を三隊にわけ、一回の射撃の間を通常の三分の一以下にするという新しいアイディアで武田軍の騎馬隊を打ち破ったのだ。
また第二の方法としては、「敗者に対しても考慮されるような社会体制を作ること」である。敗者復活制度のない社会では、一度の失敗が大きな影響力を持つため、失敗を恐れずに挑戦していくということがなかなかできない。失敗をはねかえすことのできるチャンスが残されているような体制を作ることが必要である。たとえば甲子園である。高校野球は負けたら後のないサバイバル戦である。一つのミスが命取りになるのである。中学野球でもそうだ。去年の僕に野球部のチームは今年とは違ってとても強く(笑)、夏季総体でも優勝候補だった。しかし、県大会行きの切符がかかった決勝戦でランナーコーチが判断を誤り二対一で惜しくも敗れてしまった敗者復活制度などあるわけもなくそのまま引退となった。まあ、それでこそ野球は面白いのだけど・・・
確かに、逆境より順境にいた方が心に余裕が持てる。しかし、「脱皮できない蛇は滅びる。」という名言もあるように、私は困難なことにも挑戦し、逆境をプラスに変えていくような生き方をしたい。

   講評   kamo

 とてもよくまとまって、読みやすく、わかりやすい意見文でした。実例も大変充実していたね。
 『構成』……第一の方法と第二の方法のバランスがよかった。内容の充実度も分量も。それによって、全体的に均整の取れた文章構成、という印象になっていると思います。
 『題材』……いつも以上の充実振りを感じました。まず「長篠の合戦」。キリリ君らしくて、かつ効果的な実例だね。さすがです。こういうのはどんどん使っていこう。
 体験実例も、とてもいい。敗者に対して、結果的には配慮されなかった実例だけれど、キリリ君にしても、ほかのメンバーに捨ても、「そこで終わり」ではなかったはず。「それでこそおもしろい」という部分も含めて、野球の魅力を語ることができたね。
 『表現』……名言は、今回も、ピッタリのいいものを選んだね。
 『主題』……力強く頼もしい主題にまとまりました。体験実例もしっかりしているので、とても説得力があったよ。
 今回もすばらしい作文になりました。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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