創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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レンタル 晋也
少なくとも先進国においては、高い生産性に裏づけられた安価で高品質の工業製品を容易に入手することができる。依然として工業製品の大量供給という図式に頼りながら、一方で私たちは別の視点を生み出しつつある。我々が日常生活において、製品を買って所有するかレンタルで機能を買うかの選択は何気なく行うことが多いであろう。しかしこのことは一見その場面場面では偶発的なことのようでありながら、結局は充てん率の限界などの現代技術が持つ問題に本質的に影響を与えていく重要な視点である。私は、所有にとらわれずレンタルの考え方で生きていきたい。
そのための方法としては第一に、物を持つことだけに価値をおかないことだ。私は、漫画をたくさん持っている。80冊以上あるのではないか。このように現在も持っている、といった感じで述べたが、実は最近半分ほど捨ててしまった。その捨てる前にいる本いらない本をチェックしていた時。「なぜこの本買ったんだろう?」「月刊誌で全部読んでいたのに…」と色々考えた。この本を買ったときの私の心にはきっと、自分の好きなものは持っていなくては。という変なこだわりが中心に居座っていたのだろう。『持っていることに意義がある』のか?と当時の自分に問い掛けたい。
また第二の方法としては、レンタルしやすい社会の仕組みを整備していくことだ。今の時代、流行り廃りが激しい。ずっとそのままの形を保っていることがめずらしい。私はこのタイプかも…?(笑)こんな時代だから、レンタルというのが重要になってくるはず。機能を買う。といのは私にはどう理解したらいいかいまいちよくわからない。七五三の着物のように、その時だけ、ということなのか。昔、貸本屋という商売があったらしい。そういう商売が、これからまた出てくるのではないか、と私はこの話を聞いて思った。レンタルがもっと簡単にできれば、もっといい社会になるはずだ。
確かに、自分を取り巻く人々との関係、信頼といったものまでレンタルすることはできない。しかし『限られた人生で、大事なことは、「何をするか」ではなく「何をしないか」である。』という名言があるように、私は所有のみにこだわらず、自分に必要な物を機能としてレンタルして必要充分という生き方をしていきたい。所有に結構こだわっていた自分。その考えを改め、レンタルのよさに気づき、上手く使いこなせるようにこれからがんばりたいと思う。
講評 miri
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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