創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   平和で便利な社会づくり   ミーナ

 ユージーンは,街の中に障害者がいることで人の流れが変わらない街であり,障害者と自然に向き合う街だった。アパートの管理人は「障害者に理解を示す」というより,きわめてビジネスライクな対応だった。そこには,車いすの一人暮らしは危険という無言のメッセージはなく,「大人」と「大人」の関係があった。自分の責任で「苦境に直面する」ことを私なら「経験を積み重ねてゆく自由を持つ権利」と呼ぶ。障害者がこの自由をどれだけ阻むかはその時代の社会が障害者をどう位置づけ,人と人との関係をどう作っていくかで決まる。ユージーンの風は,そのことも私に教えた。
 私は障害のある人には手助けをするべきだと思う。やっぱり,まだ世の中にはそういう人に対して冷たいところがあると思う。例えば,自動販売機のボタン。あれは私たち健常者用に作られているので,ボタンの位置が高い。最近では低い位置にある物も作られているが,完全ではない。そういうときは,私たちが手助けをしてあげないといけないと思う。また,バスや電車もそうだ。あれはほとんどが階段なので,私たちが協力して助け合わなければいけないと思う。
 しかし,障害を持った方自らの意志も尊重しなければならない。私が小学生の時,障害者の方と交流する機会があった。そのとき,車いすの方が言っておられたのだが,「自動販売機を低いのと高いのを2つおいたり,スロープと階段の2つをおいたりしないでほしい」と言っておられた。はじめはとっても意外で,あなた方のためなのに・・・と思った。でも,それは次の発言を聞いて間違っていることに気が付いた。「わざわざ二つおかなくても低めのを一つおいてくれればいい。二つも作ったら費用もかかる,場所もいる」と。そしてこういう事も言っておられた。「障害者だから・・・というのはやめてほしい。障害者だからこれを言ったら失礼じゃないか?とか思わないでほしい」と。
 確かに,二つとも大切だ。しかし,一番大切なことはどんな人にも生きやすい社会を作ることではないだろうか。「寒さにふるえた者ほど,太陽の暖かさを感じる」という名言があるように,いま社会の便利さを聞いたら一番不満があるのはハンディキャップを持った人たちなのだ。そういうひとだけのためではなく,小さい子供やお年寄りなど,全ての人が不便を感じない平和な社会になってほしいと思う。(総合化の主題)

   講評   hota

 今回は、障害者と社会のあり方について、なかなか考えさせられる長文でしたね。
 要約は、ほぼよいです。最後から2番目の文は、「障害がこの自由をどれだけ阻むか」で、「障害者が」ではないですから注意。「障害者が」にすると、ちょっと意味が違ってきますね。また、オンラインの長文集を開くと、そのまま要約用に文章をコピー&ペーストして使うことができますよ。
 複数の意見と、それぞれの実例、「反対意見への理解」「名言の引用」「総合化の主題」もうまく入りましたね。今回は、特に最後の結びの段落がよかったです。名言もぴったりだし、総合化がとても自然な流れで導かれていました。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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