国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
ユージーンの風 周
ユージーンは生活のリズムがちがうせいか、見知らぬ人どうしでも道ですれちがうと、「ハロー」とあいさつし、バス停に車椅子の乗客がいれば、乗り込むまでにあたりまえのように待っている。傷つこうが、自分の責任で「苦境に直面する」、それをローズマリ・サトクリフは「傷つけられる権利」と呼んだ。障害者はずっと、障害を一つの属性として持つ人間を人間としてまっすぐに見るということ、を主張してきたのだと筆者は思った。
確かに、障害者にどんどん手を差し伸べるべきだ。僕は小学生の時に目のアイマスクをつけて不自由な人の体験をした。いつも歩いている校内の中だったけれど、やっぱりこけてしまいそうでとても怖かった。だから、手助けをしてあげなければならないという気持ちになる。
しかし、障害者に自分で困難に立ち向かわせてあげることも大切だ。「五体不満足」という本で乙武洋匡さんの先生は自分でできるようにしなければならないから、乙武さんのクラスメイトに手伝わないように言ったという。障害者も健常者も昨日までできなかったことができるようになるととても嬉しいと思う。桃太郎という昔話でおじいさんとおばあさんが、鬼退治に行くという桃太郎を引き止めずに困難に立ち向かわせたのも同じような気持ちからだろうと思う。
不自由さをサポートするのも、困難に立ち向かわせるのも必要だが、「私たちの幸福が、ほかの人びとの不幸に支えられているのであってはならない。」という名言があるように、大切なことはみんなが対等な立場で自由に暮らしていくことだ。<<総合化>>
講評 kira
周くん、こんにちは。「共に生きる」ということには様々の問題点があるね。7月1週目の「手助け論」から発展するような今回のテーマでした。
ユージーンの街が障害者にやさしい、自然なのは「経験を積み重ねてゆく自由を持つ権利」を保証しているからでしたね。日本ではどのくらい許容されているのか、考えさせられますね。「障害を一つの属性として持つ人間を人間としてまっすぐに見るということ」はあたりまえの人権なのですが…。
そこで異なる立場から考察していくわけですが、障害を持った人に手を差し伸べるべきという意見では、アイマスクの体験を書きましたね。目の障害を持つ人で、いちばん社会に出られなくなるのは中途で失明してしまう人のようです。ちょっとした不便や不安を察してあげる事は大切ですね。自分も体験してみてこそ実感できるんだね。
自らやりとげようとする力を認めることでは、読書体験によるエピソードに加えて、「昔話の実例」を挙げる事ができました。今回のように誰もが知っている昔話をたとえのようにつかうと、説得力が出ますね。
さいごの総合化は「対等な立場で暮らすこと」に求めました。共生、協調の時代になってきたのですね。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
|
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)
| |