創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

昨日3224 今日448 合計56008
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   親子関係   えよさ

 人間は他の人間と交わることができ、相手を選ぶことができるが、親子関係だけは「選ぶ」ことはできない。養育期間が長く密接な関係を築く親子の関係が、現代問題化している。古い時代、たとえば江戸時代などでは、親は子を自分が育ったように育て、将来は自分と同じようになると考えた。子供も親を尊敬し、親のようになりたい、と考えた。このように、昔は親子関係に「連続性」があった。それとは対照的に、現在の社会では、親子関係の「断絶」が問題視されている。親は子供の育て方や、子供に理解されないことに悩んでいる。子供は親の存在を、古い、うっとうしいと感じるようになった。
 親子関係の「断絶」がみられるようになった理由としては、社会が進歩し、変化していることから、子供が親とちがった存在になっている、ということがある。つまり、親子関係の「断絶」は社会の「進歩」の象徴であるともいえる。「伝統」を重んじるのではなく、「進歩」を遂げていく社会の中では、親と子の落差は避けられないのだ。これは、伝統を重んじるのではなく、独自の新しい切り口、斬新な
考え方が投影されてできた、「若者文化」でも同じようなことがいえるのではないか。ケータイ、ファッション、若者言葉などの文化は、あまりにも「落差」が大きいために、しばしば大人から非難されることもあるほどだ。
 また進歩を遂げていく世の中における、落差の問題点として、次のようなことがあげられるだろう。
たとえば、パソコンが普及した世の中において、パソコンを使いこなすことのできる人々と、使うことのできない人々では、「情報化社会」といわれる世の中で生活していく上で、生活の中における情報の
量や質という点で、多くの落差が生じるだろう。これでは、パソコンの使えない人々が多くの損失を被ることになりかねない。
 確かに、「進歩」することは社会の繁栄にとって欠かせないことだ。しかし、宿命的に与えられた親と子の関係におけるつながりは、もっと深く、確固たるものでなければいけない。そのためには、共通の話題などから生まれる、親子のコミュニケーションを大事にするべきだろう。親子関係は、宿命ではなく、建設するものである。(名言)

   講評   nane

 第一段落の説明がわかりやすい。この第一段落の結びで、「……べきだ」「……が問題だ」などと、意見を明確にしておこう。
 そして、その意見にあわせて、第二段落の理由を書く。
 第三段落は、第一段落の意見に合わせた第二の理由を展開しよう。
 それぞれの段落は、同じぐらいの長さで書けるといいよ。
 結びの一文は、名言になっている。親子を与えられた宿命と考えるのではなく、自分で作っていく新しい関係と考えることが大事だということだね。こういう考えは、ほかの人間同士の関係にもあてはまる。自分の表現のストックにしておこう。
 実例の社会性を増すために、問題集の文章を読書がわりに読んでおこう。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)