国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ザーンセスカンスへ……   ウサリン



先週の日曜日、私が前通っていた横浜の学校で、途中、シンガポールへ転勤してしまった友達のAちゃんが遠いシンガポールからお母さんと一緒に遊びに来てくれた。
 その子は、とても背が高い。6年生の女子の平均の身長は約145〜150cmくらいだ。ちなみに、私の身長はギリギリ140cmだ。ところがAちゃんはなんと身長が160センチ以上!!それは、私のお母さんより5cmくらい背が高いくらいだ。私が最初にAちゃんを見たとき、すごく背が高くなっていた。だから、「大人っぽくなってないかな。」と、少々心配気味だった。しかし、しゃべってみると日本の頃のAちゃんと背意外は変わっていなかった。私はホッとした。
 日曜日は、風車やチーズ、木靴がとても有名なザーンセスカンスに連れて行ってあげた。目的地に行くと、そこには沢山の運河があり、そこをすいすいとアイガモが泳いでいる。わたしと、Aちゃんは、あらかじめ買っておいた食パンをあげた。すると、遠くからもカモがヒューと飛んできた。そして、運河の水にパンをひたして食べていた。すこしだけ、食パンをあげて、私たちは木靴工房へ向かった。
 木靴工房では、実際に木靴を作っているところを見ることができる。わたしたちは、それを見ることにした。木靴はポプラの木から出来ているそうだ。まず、機械で長方形の形をした木を木靴の形にする。次に、違う機械で穴?のようなまぁ、はくところを掘る。すると、だいぶ、木靴らしくなる。最後に、やすりをかければ、出来上がりだ。作りたての木靴はまだとても湿っており、とてもしっとりしていた。《主題》木靴の穴から木靴職人さんが強く息を吹くと木靴の先っぽからはなんと水が……。見たときはとてもビックリした。
 次にチーズ屋さんに行った。チーズ屋さんでは味見がたくさんある。だから、私とAちゃんは、味見を沢山してお昼ご飯の足しにした。色々な種類があり、どのチーズもすごくおいしかった。
 次は風車へ行こうとしたが、その前に近くの運河に親子のアイガモがいたので、パンを全部あげることにした。子ガモの毛は見るからにフワフワでとても気持ち良さそうだった。最後のパンをあげるとき、私はとても楽しく上げたかったので、最初に耳をあげて、最後に残りの白い部分を放り投げた。すると……、そのパンはドロの水たまりへ……。そのパンはどんどん泥水を吸い込み、最後はコーヒーパン《表現》になってしまった……。とても悲しかった……。しかし、「もう、そんなパン食べないかな?」と思いながらも、じっと見ていると、なんと、カモがそのパンを一生懸命食べていた!!とても嬉しかったが、おなかを壊さないかな……と思った。
 風車についた。全部で3つ風車があるのだが、私はピーナッツオイルを作っている風車へ向かった。中に入ると、ピーナッツのにおいがするかと思ったら、焚き火のにおいがした。なんでだろう。ピーナッツオイルを作っている風車の中には、シェパードがいた。私はとても犬が好きだった。だから、目線を合わせて、犬が慣れるのを待った。すると、突然「ワンワンッ!」と吠えてきた。とても怖かった……。
 Aちゃんと久しぶりにしゃべった日曜日。またいつか、このようにしてあえるように楽しみにして待っていよう!


   講評   yuu

    


 かなちゃん、こんにちは。暑い毎日、この夏をいかがお過ごしですか。
 今日の作文は、力作でしたね。とてもよく書けていました。光る表現のようにほめてあげたいところと、もっとよくなるはずだから……と直してあげたいところ。そんな印象に残るセンテンスがたくさんありました。
 全体をまず見てみると、一・二段落はお友達と会う前のかなちゃんの心境で書かれていることがわかります。ここがとても良いのです。「遠いシンガポールから」と、「シンガポール」(名詞)にお洒落に形容詞をつけてくれているところ。お友達の身長が高いことを説明するところでは、比較(ひかく)の対象として、「それは、私のお母さんより5cmくらい背が高いくらいだ。」と、身近なところで(お母様)を話題にのせているところ。文章の豊かさを感じさせてくれる良い書き出しであり、優秀な出来栄えです。さすがですね。
 身長のお話では、ふぅぅむ、お母様は155cmくらいかな、なんて……ついつい数字で計算してしまう、そんな読み方をしながら、大変楽しませてもらいました。ふぅぅむ、ゆうこ先生も155cmだわ。お母さんといっしょ(^o^)/~なんて感じです。
 「私が前通っていた横浜の学校で」では、「前」と「通う」が近くにあるので、ちょっと工夫してみると、「私が以前通っていた」とか、「私が前に通っていた」としてみると、かなり読みやすくまとまりますので、直してみましょうね! しかし、この一文、やや長めの一文のようですが、たくさんの情報と意見感想をぎっしりつめこみましたね。よくこれだけの材料を上手にお料理してくれたなぁ、とますます感心しているところです。良い一文として、読後も心に残っています。

               

 さて、本文の中で特筆したい名文は、「作りたての木靴はまだとても湿っており、とてもしっとりしていた。」です。
 「しっとり」という日本語の美しい響きが心に残りました。「しっとり」をつかうときは、どんなこと(もの)をイメージしますか?
 「さらさら」「すべすべ」も似ているかもしれない。どちらもなんだか気持ち良さそうだね。「しっとり」も気持ちの良い感じがこめられた形容詞なんだね。お母さんに聞いてみてください。→シャンプーや化粧品には、「しっとり系」とか「さっぱり系」という種類が多いのです。かなちゃんの使っているお家の日常品の中にも「しっとり系」がどこかに(お風呂場とか洗面所とか)あるかも!?
 適切な形容は、日本語の作文の中では、非常に高く評価されることがあります。語彙力があるとかないとか……そういう話をよく聞きますが、語彙力のない人の場合、まず「しっとり感」を作文に表現することは、まずできません(断言!)。

 運河、アイガモ、木靴工場、風車、パン、ピーナッツオイル、チーズ、犬のシェパード。
 話題は満載(まんさい)だったと思います。この集約がこれからの課題だと思います。けずるもの、残すもの、もっとふくらますもの、これらの取捨選別(しゅしゃせんべつ)も、これからは要求されてきます。一つ一つの話題から字数を減らす努力をする必要は無用です。まずは、主管となる箇所の、文の充実によって克服することがすべてへの近道です。

 跳んでいる三匹のペンギンを見ていたら、涼しい気分になってきました!
 かなちゃんは、夏バテしていない?

                

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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