創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   サトシワールド 第七章 誘拐 第八章 激怒   10人隊隊長

俺とした事が……。
火事によって、隊長とウララの消息がわからなくなったデモン達は、命令どうりにデュランに潜入した。しかし、
クルランで火事があったため、放火犯と疑われ、今までみっちり尋問を受けていた。
「ふー。きつかったなー」
と、シクラが、疲れたような顔で言った。
「そりゃそうだろう。あそこまでみっちり聞かれりゃ流石に疲れるよ」
と、ノリがつらそうな声で言った。他の皆も、
「うん。うん」
と、頷いていた。ここはデュランの宿屋。デモンがとった部屋全員が泊まれる大きい部屋で、今後の対策を考えていた。
サトシの手紙には、サトシのライバルという男がいると書いてあり、その男の住んでいる家の場所まで書いてあった。デモンだけで訪問してみたら、ちょうど留守だった。
ここで疑問が1つある。なぜデモンが1人だけで行ったか?それは……皆疲れきっていて眠っていたからである。尋問は、自分の出生から今までの経歴を話し、クルランでは何をやっていたのかと言う事を、事細かに聞かれたので、皆話しすぎて、疲れたからである。
デモンは、カマーラ国の兵隊だったという身分証明書を持っていたので、疑われる事がなかったが、他の人は、身分を証明できる物を持っていなかったので、事細かな尋問を受けるはめになってしまったからである。
「それよりどうするんだよ。そのライバルの家はいつ訪問するか」
と、話を持ちかけるデモン。
「そうだな。まずは会ってみて、どんな人物か確かめなきゃ駄目だろ」
と、真剣な顔で答えるユウ。
「問題は俺達をサトシの部下だって事をわかってもらえるかって事だよな? 」
と、アジラが言う。
「でもサトシが書いた手紙があるから大丈夫なんじゃないか? 」
と、アジラに答えるシン。
「いや。そういう意味じゃなくて、もしこれをサトシが書いた物じゃないと言われたらどうするかって事だよ」
と、自分の言いたい事を思いっきり言ったアジラ。
「結論はやはり1度会ってみない事には始まらないと言う事だな。よし。今日はもう寝よう。訪問は明日で良いだろう。以上だ皆。寝よう」
と、デモンが結論を出したので、皆は寝る準備に入った。
翌朝。デモンはまた1人で、サトシのいっていた人物の家を目指して宿屋を出た。宿屋を出てデモンは、目的の家の前に来た。途中、付けられていた気配は無く、ほっとした。
『ここまではまずいいな。問題はいるかどうかだ』
と、デモンは扉を軽く2回叩いてみた。バタバタと、慌てて走る音が聞こえてきた。そして扉に付いているスライド式の除き穴から2つの目がこちらを除いた。
「誰だ? 」
と、この家の主らしい人物が言った。意外に若い声だったので、デモンは驚いていたが慌てずに、
「哲の使いです。手紙を持って来ました」
と、言った瞬間。ガチャガチャと、鍵を開ける音がして、デモンは中に入る事ができた。
「で、哲からは何と? 」
と、その男は聞いてきたのでデモンは、手紙を出して見せた。
「ここにサトシからあなた宛に手紙があります。まずはこれを読んでいただきたい」
と、手紙を相手に渡したデモン。
「確かにこれはサトシの筆跡だ。読もう」
と、ガサガサと手紙を開け始めた。
「久しぶりだなトモヤ。この手紙を持って来たのは俺の部下だ。ああ今傭兵団やっているからだ。時間が無いから手短に説明する。今俺はお尋ね者になってしまっているんだ。誰かのせいで。そこで力をためる為、修行をする事にした。だからしばらくこいつらを見てくれないか。1ヶ月ほどしたら戻るそのつもりだ。お前だけが頼りなんだ頼む。1ヶ月で必ず戻るそれまで頼んだぞ。 Byサトシ」
手紙を読み終えたトモヤは顔を上げて、手紙を持ってきた男の顔をよく見た。そして、
「お前はこの手紙を読んだか? 」
と、聞いてきた。デモンは、
「いいえ。見てませんが、隊長はなんと? 」
と、聞いたデモン。
「仲間を呼んで来い。サトシは1ヶ月修行をするそうだ。それまでは俺がお前達の面倒を見てやる。内容は全員が来てから教える」
と、言った瞬間。デモンは戸口の向こうに消えていた。
『早いな。と、言うかサトシも相変わらず勝手だな。まあいい。強くなれよサトシ。俺も強くなってやるから』
そして、全員が到着してからトモヤは内容を読んだ。そして、全員サトシが無事脱出した事を祈って、1ヶ月待つ事にした。
そのころ、デュランの険しい山の中にサトシはウララと2人で粗末な小屋の中で暮していた。火事からなんとか身を守り、ウララと逃げ、一緒に山の中で修行していた。
「ウララ。こんなところが嫌なら山を降りてトモヤのところに行ってもいいぜ? 」
と、彼女をいたわるサトシ。
しかしウララは首を振り、
「いいの。サトシと一緒にいられるなら何処にだって住めるわよ」
と、1歩もひかない態度を見せた。
火事からサトシとウララは、1階に降り、開いている窓から逃げたのだった。そしてサトシは、自分の弱さを感じ、修行をする事にしたのだった。
その時も、ウララはトモヤのところに送ろうと思っていたが、一緒に行くと頑固に言い張ったので、連れて行く事にした。そして、今この山の中で修行をしているのだった。
その夜、サトシ達の住んでいる小屋を囲む200人に近い人影があった。この人影は、この辺りを根城にしている大掛かりな山賊団だった。サトシも気付き、武器を用意し始めたその時、
「掛かれ」
という声と共に、いっきに小屋に襲いかかった。いくら相手が多いいからと言ってそう簡単にサトシが負けるわけがない。しかし、まだ少しだけ回復をしていないし、昼間の疲れがたまったせいでサトシは押され始めた。
『ここで負けたら多分こいつらはウララをさらうな。それだけは避けなくては』
と、思った瞬間サトシは思いっきり後ろから殴られた。
「ぐっ、ウララす…ま……ん」
と、言ってサトシは、地面に倒れこんだ。そしてまた、意識が飛んでいった。
ウララはサトシが密かに逃がした後だった。仕方なく山賊達は嘘の置手紙を残し、その場を後にした。この手紙を見てこの男がどんな反応を示すか楽しみだったからだ。
こちらは首都のトモヤの家。デモン達が心配している中、扉を叩く人がいた。
「開けて皆。私よウララよ」
と、言う声が聞こえてきた。デモン達が急いで扉を開けると、ウララが倒れこんできた。意識は飛んでいた。
そして、しばらくしてからウララが目を覚ますと、デモン達は寄ってたかり、サトシはどうしたのか、どうして1人なのかと、質問攻めを受けたが全てを整理し、答えていた。
話しを聞いたデモン達は、どん底に突き落とされた。
しかし、サトシが生きている事を、必至に祈っていた。
サトシは、ある小屋の中で目を覚ました。
助けてくれた人がいるのかと思い、辺りを見まわしたが誰もいなかった。しばらくすると人が1人入ってきた。
「おっ。気付いたか。どれどれ?熱は正常に戻ってる。心配無いな」
と、サトシのおでこに手を当てながら、嬉しそうに言っていた。助けてくれた男はジュンといい、森で薪を集めては売っているそうだ。
「大変だったよ。薪を集めていたら人が倒れていたからなんとかこの小屋に連れて帰ってさ」
と、サトシを助けてくれたときの事を語っていた。
「ありがとう。助かったよ」
と、感謝の気持ちをこめてお礼を言うサトシ。
「いいってことよ。ところで傭兵団の人?それなら俺雇ってくれない?腕には自信があるんだけど」
と、仲間にしてくれないかと、聞いてきたのでサトシはすんなりokをだした。
『もう少し人数増やしたいし』
「ありがとう。薪はあんまり金にならないかさー。傭兵団とかで仕事をした方が稼げるんだよねーこれからよろしく」
と、手を出してきたので、サトシも手を出して握り合った。
「ところでさー。お前が倒れていたところにこんな物が落ちていたんだけど手紙みたいだったから一応読まなかったけど」
と、1通の手紙を出した。サトシは血相を変えて手紙を読んだ。
「お前の連れの女は俺らが頂いた。早く助けにこないと売りさばいちまうぜ。ハーハッハッハ」
この時点でサトシは切れた。しかしまだ少しだけ足がふらついていたので、ジュンに支えてもらってしまった。
「どうした?なーにそんなに慌てる事はない。後半日で良くなる」
と、不安そうに言ったのでサトシは1通の手紙を書いた。またトモヤ宛にだった。
そしてジュンには大丈夫だからと言って先に山を下りてもらい、サトシは山に残ったのだった。
『クッソウ。俺とした事がウララすぐに助けに行ってやるからな』

これが俺か……。
山賊にウララをさらわれたと思い込んでいるサトシは、ジュンの小屋で1晩を明かし、山賊の根城に向かっていた。
しかし、場所を聞くのを忘れていたので、探すのに一苦労だった。がけから落ちそうになるは、動物に追いかけられるはで、大変な思いをした。
そして、サトシはついに山賊の根城に着いた。城といっても小さく扉も人1人が、やっと通れるくらいの扉がはめ込まれているだけだった。
「はあーはあー疲れたここがそうか。よし。ぶっ殺す」
と、サトシは愛用の剣を構え、扉を足で蹴飛ばし突き破った。
「ほう。また大層なお出迎えだな。嬉しいよ」
と、周りを一瞬で取り囲んだ男たちに言った。
「クックックック。馬鹿だなお前は。あんなの嘘さ。お前の身包みを剥ぐための手紙なんだよ」
と、頭領らしき人物が言った瞬間。サトシの剣が空を切り、頭領の首を飛ばした。
「な、頭領。くっ殺れ殺せー」
と、部下の1人が命じた瞬間。サトシに全員が一気に、襲い掛かっていた。
しかし、サトシに最初の斧が当たる瞬間。サトシの姿が消えた。
「なに?どっ、何処だ」
と、上を見た時。剣が頭上から一気に振り下ろされ、その男の体を真っ二つにしていた。
「なっ」
『強すぎる』
と、相手が思った瞬間。サトシの体が宙に浮き、また1人。
「ぐあっ」
という声を残して、男が絶命した。
その時。サトシがなにかをブツブツ呟いていた。
「なにブツブツいってやがるんだ。お前に勝てる見込みは無いんだよ。あきらめて死ね」
と、男が言った瞬間。その男もまた、真っ二つにされていた。
「ひっ」
と、全員があとずさった。なぜなら、サトシの両目は鮮血で血走り、顔は般若の様に、恐ろしい顔になっていた。そして、
「許さん。許さん。お前ら全員あの世行きにしてくれる。死ね。うおおおおおお」
と、言ってサトシは剣を構えなおし、敵の真ん中に突っ込んでいた。
「こいつ馬鹿だ。突っ込んできやがった。殺っちまえ」
と、言い放ち相手も武器を構え、サトシに突っ込んでいったが、この男も胴体から真っ二つにされてしまった。サトシは、昔から友達思いで、喧嘩になるといつでも勝っていた。そして大人になってからは、相手を皆殺しにするまでサトシは止まる事がなかった。その状態のサトシが、300人に近い人数を相手にしても、負けるのは300人のほうだった。
しかも今回は、自分を侮辱されたので、もはや止める事は不可能に近かった。
戦いながらサトシは、
「死ね。死ね。俺を侮辱した者は全て死ぬのだー。ハーハッハッハッハ」
と、人を切りながら高らかに笑っていた。
もはや、元のサトシではなく、悪魔に心を食われたように、暴れまわっていた。
相手の首が胴体から離れ血が吹き出し、胴が真っ二つになっても、サトシの攻撃がやむ事はなかった。この場から逃げようとするなら、サトシの素早さで先回りをされ、殺されるのが落ちだった。山賊達は、このまま死を待つしか他に無かったのだった。
その頃。デュランの首都にあるトモヤの家に、ジュンは到着していた。
そこではまたまた質問攻めにあっていた。
「そっ、それで隊長をおいてきた訳だな」
と、怒り口調でデモンが聞いた。
「自分は後から少し後れてくるって言うからつい」
と、呟き気味にジュンが答えた瞬間。デモンは立ち上がり、すぐに旅支度を始めた。
「デモン何処に行くきだ。隊長の命令を聞いていなかったのか」
と、止めるシン。
「このままじゃ俺は嫌だ。サトシのところに意地でも行って見せる。お前らはこなくてもいいぞ。俺1人で行くからな」
と、出発しようとしたデモンの後ろには、
「ちょっと待てよ。やっぱりこういう時は全員で行くのが筋だろう。旅支度するからもう少し待て」
と、トモヤが言うが早いか、全員が旅支度を始めた。
『こいつら』
デモンは自分を、少し恥ずかしく思っていた。
その頃サトシには、何の変化も見られていなかった。
もう3時間以上はぶっとうしで戦っているのに、まったく息切れを見せていなかった。
「こっ、こいつバケモンだ。もう俺達は終わりだな。だけどこんなところで簡単に負けてたまるかー」
と、大段に斧を構えながら、サトシに副頭領が突っ込んでいた。
しかし、サトシは口元に冷ややかな笑みを浮かべながら、相手の目の前から姿を消した。
「くっ、何処に? 」
と、言った瞬間。今度は真下から真っ二つにされた。
もう相手は、50人ほどに減っていたが、サトシは容赦無く相手を殺していた。
と、その時サトシの体を、いきなり赤い光が包んだ。
「ぬっ。なっ何だこの光は」
と、驚いて攻撃を止めると、この光にサトシが完全に覆われてしまった。
サトシは自分の意識の中にいた。
『ここは何処だ。体が浮いているように感じるが』
しばらく漂っていると、前のほうが明るくなってきた。
『明るいな。人影の様にも見える』
と、その時頭の中に、直接響いてくる声があった。
《サトシ聞こえますね。こっちに来なさい。全てを教えよう》
サトシは、あやまたず光のほうに進んでいった。2つの光はやはり人影で、1人は白き衣を身にまとい、もう1人は、黒き衣を見につけていた。
《よく来ましたねサトシ。ここはあなたの意識の中。私達は、2つで1つになる指輪の精霊。あなたがいつも持っているお守りの中にある物です》
と、語り掛けてきた。
『もう1つは何処にある』
と、尋ねると、
《それは貴方の方がよく知っていると思いますよ。2つで1つの物ですから弟が持っていますよ》
と、答えた。
そう。確かにサトシには2つ下の弟がいる。しかし、3年前から、連絡が途絶えているので、何処にいるか見当がつかなかった。
《安心なさい。いつかはまた会えるその指輪が5年間ずっと離れ離れになる事は無い。そのうち会えるから心配しなくていいですよ》
と、優しく語ってくれた。
《時間が無いので手短に説明しますよ。私達は指輪の光と闇の精霊です。これはあなたの職業を1段階だけ上げてくれる物です。》
『本当か?じゃあ今すぐ俺を意識の世界から現実に返してくれよ』
と、言ってはみたが2人は首を振って
《まだ説明が全て終わっていませんよ。この指輪の欠点は、病に犯されるという事です。一度はめれば病が押しかけ、あなたの体を蝕んでいく事でしょう。それでもいいならつけなさい。この指輪を握ればいつでも相談に載る。自分自身で決めなさい》
と言った瞬間。サトシは現実世界に戻ってきた。
周りには誰もいなく、恐らく逃げたと思われた。
しかし、辺りは血の海になっていた。
『あれは夢か?それとも幻だったのか? 』
と、考えお守りを胸から出してみた。
それは、漆黒の輝きを放つ美しい指輪だった。
《自分自身で決めなさい》
あの精霊の言葉が蘇ってきた。
その時。一瞬の隙を見せた瞬間。
「死ねー」
と言う声とともに斧が振りを下ろされたその時、サトシの体が、闇に包まれた。
「なっ」
と、山賊の1人は、後ずさった。
しかし、サトシを包んでいる闇に飲まれなにも残らない、無とかしてしまった。この闇は、サトシが指輪はめて出てきたもので、近づいて来るものは、容赦無く闇で包み、無に変えしてしまった。
サトシの、進化が始まったのだった。体を、漆黒の闇が包み込み、黒き衣となり、闇に包まれた剣は、刀身が長くてっていた。
そしてサトシの進化は止まった。サトシは、何だ大丈夫じゃないかと思っていた。
しかし、病魔は少しづつサトシの体に入ってきていた。この時は、露とも思わなかった。
そして自分の姿を見つめ、仲間の元に消えていった。
『これが俺か』

   講評   kira


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