低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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うまく利用する すいーとぽてと
動物は地図を持たない代わりに、習慣によって獲得した目的地までの道筋や情報を、無意識のうちに蓄積しており、その情報に忠実に行動する限り、動物は迷いにくい。人間は動物と違い、他人の行動の結果である地理的な情報を地図として受け取り、いくらでも利用できる。こうした、人間の作り出した情報は、行動の助けになるものであると同時に、反面、使い方がきちんと身についていない限り、逆の結果につながる危険すらある。
確かに、他人の情報を利用するのは大切だ。私は、語彙力がない。この間、弟と喧嘩をした。すると父は私に、
「相手を逆撫でするようなことはやめなさい。」
と言った。叱られている時だったが、「逆撫で」の意味がどうしてもわからなかったため、意味を聞いた。父に
「辞書を引いて。」
と言われたため、引いてみる事にした。今まで私が想像していた意味とは全然違っていた。そこで、私の知っている単語が一つ増えた。
しかし、自分の経験から得た知恵を生かすことも大切だ。この間、数学の夏休みの宿題で、「応用問題」と書かれた問題があり、とても難しかった。しかし、何分かかけて解いてみることにした。解答を見ると、正解している事が分かった。答えを見ながら問題を解くよりも、自分の力で解いたほうが、喜びが大きいと思う。
他人の情報を利用するのも、自分の経験から得た知恵を生かすことも、どちらも大切だ。「理想に到達する手段はまた、理想の到達を阻む障害でもある。」という名言がある。このように、一番大切なのは、必要な時、その方法をうまく利用していくことだ。
講評 kira
すいーとぽてとちゃん、こんにちは。勉強をし、知識をつけた大人の方が道に迷い、子供は道を知っているというパラドクスでした。情報活用はすばらしいことですが、自分の本能まで堕落させないようにしないといけないよね。
知識の活用は今の時代最もさかんかもしれない。インターネットの社会です。辞書も電子辞書なるハイテクが登場し、重たい本を抱え込まずとも大きな情報を得ることができますね。時間の節約も能力のうちです。
また、本当の実力といったものは自分で試行錯誤しながら苦労して体得したものになります。応用問題を制覇したときの喜びこそ、学習の喜びですね。実験を重ねた結果大発見につながった科学者のよろこびも、同じようなものではないでしょうか。
「バカの壁」を書いた養老さんが、現代は脳化社会なので人間は体を使うことを忘れていると指摘されています。今回の、情報を利用するといったことも脳化の方法で、自分の体験を生かすという体を使った勉強も忘れるなということなのでしょうね。現代の教訓ですね。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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