国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   『みなさんには、まだ字を』を読んで   ☆ウサリン☆

 みなさんには、まだ字を読めないころの読書体験がありますか。いや、これは矛盾していますね。字を知らなければ読書は出来ない。 《構成》      
 私はこの話を読んで、似たようなことがある。それはとても悲かったけれど、とても勉強になったことだ。去年の春、12時間というとてつもなく長い時間、飛行機の座席ずっと座りながらに乗ってやっとオランダに来た。そして、オランダ語や英語とにかく、異国の言葉を初めて見たときのことだ。看板や本、チラシにテレビ……。全てがオランダ語や英語で当たり前だがとても驚いた。
  私が通っている日本人学校で初めて英語の授業が会った時、英語のH先生が「Hello! How are you? ペラペラペラー……(何を言っているのか分からない)」など、英語でみんなに問いかけていた。みんな、熱心にH先生のしゃべっている言葉を聞いている。しかし、その頃のわたしには先生が何を言っているのか全く分かっていなかった。
 授業が終わった後、先生は私に色々問いかけてきた。すごく行っているのが早くて、文節もあまりよく分からなかったので、お経の洋風バージョンのよう 《表現》だった。なかなか分からなくてずっと困っていたら、同じクラスのRちゃんが私のそばに来て通訳してくれた。そのとき、私は「いいなぁ〜、うらやまシィ〜。」とすごく尊敬してしまった。《題材》
私にとって英語というのは、日本でも幼稚園の頃に1年くらい通ったくらいで全く英語教室に行っていなかったから、本当に全然英語が分からなかったのだ。しかし、オランダ語はもっと分からなかった……。なんていったって、オランダ語は見たことも考えたことも無かったから……。
  最初はこのような言葉はまったく理解できなかった。だが、1年経った今、このような言葉がすごくよく分かるようになったのだ!なぜかというと、やはりオランダに来たからだと思う。このような貴重な経験ができてオランダに感謝!!
 でも、私は言葉が分からなくても、相手の表情、そしてさらにジェスチャーで大体分かるときもあった。日本ではあまりこのようなことはあまりないが、外国ではこのような新たなコミュニケーションが必要であると改めて知った。これからも、このようなやりとりを大切にしたいと思う。《主題》



 
                     

   講評   yuu



 かなちゃん、こんにちは! 感想文の体験実例がとても充実した作品になりましたね。感想文としても、作文としても、どちらでも通用する作品に仕上がっていると思います。
 一段落の要約では、短くコンパクトに、作者の長文の論旨をまとめてくれていますね。この長文には、作者の主題とも言える大事な要素がもう一つ残っていまして、これは長文の最終段落に書かれています。見てみてくださいね!
 引用してみます。

『手ごわい相手、理解できない書に行きあたると、文字の読めない幼児のように、その昔に帰ったようにもどかしく、「この本が読めたら」と足ずりしたくなります。歯の立たないものをかんだようなつもりになって、見当違いの解釈をすることも多い。だが、わたしにとっては、それこそが読書の楽しみなのです。』
 
 最後の一文を見ると、「楽しい」という感情の言葉で作者はこの文章を締めくくっていることが分かります。
 要約には、是非、この最終段落の中から全部、もしくは一部を引用してあげると、もっと良いものになると思いますよ。なぜなら、かなちゃんもすでに今は、不安や驚きよりも、楽しさを感じる毎日を過ごしていると思うからです・・・・・・

                    

 実際に、かなちゃんの体験実例の中でも、驚きや不安、そして言葉の理解ができることへの羨望(せんぼう)の気持ちが表現されています。もっと英語やオランダ語が解るように(わかるように)なりたい、という気持ちであったり、そこに至るまでの歯がゆさ(はがゆさ)でもあったりしました。
 ここは作者の感じた体験談とも充分共通しているところなので、要約に入れてあげると、もっと長文の読解力をしっかりととらえていたことの表れにもなりますからね。
 要約は基本は、200字程度で、ということになっています。200字前後で、このあたりをコンパクトにまとめてあげると最高ですね。
 言葉という音で理解することが困難(こんなん)でも、ジェスチャーや、話している人の雰囲気で、だいたいのことを理解することが可能だと、かなちゃんは教えてくれています。これは本当に大事なことですし、かなちゃんが経験した大事な時間だったのだと思います。そして次第に、言葉で理解することができるようになると、聞くことと話すことの両方の表現力が増すのですね。本当に貴重な体験談ですね。
『日本ではあまりこのようなことはあまりないが、外国ではこのような新たなコミュニケーションが必要であると改めて知った。』
 かなちゃんのこの一文には、すべてが集約されていると思います。作文をまとめる上でも、自分の意見を持って相手に伝える力を持つ意味でも、この一文を最後の段落で、主題として大事に扱っていくれていることが今回の作文の優れたところでもあり、充分な成果にもなっています。
 
 題名の工夫という課題は特にないと思いますが、「『○○』を読んで」ではなく、かなちゃん独自の題名にしてあげてください。

                        
 

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