国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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現代社会のブラックボックス キリリ
人類の歴史というのは、火の使用という驚くべき体験によって幕を開けたと同時に、実は、いかにしてその原初の火を手なずけ、制御可能なものにするかという朝鮮の歴史であったのかもしれない。紙と悪魔を兼ね備えたような、そんな火を、いつでも好きなとき好きな場所で制御可能なものにするために、人類は人格闘し、火に学び、燃焼を制御するさまざまな知恵を発明してきたのだといえる。そして今日では、火の機能の代用物は正体のはっきりとしないブラックボックスとして、生活の隅々にまで侵入し始めている。こうして、いまや熱の機能としての人類の火は、一方では飼いならされた柔順な「しもべ」であると同時に、他方ではいつどこで暴走するかもしれない不気味なダモクレスの剣と化してしまったのである。僕は便利さに流されることなく、生きるための知識や知恵を自らの身を持って習得していきたい。そのための方法はいくつかある。
まず、第一の方法は「便利なものに頼らずに、自分の手足を使う」ということである。自分の手でするのではなく、便利な道具ばかりを使っているために経験が身につかない。そのようなことをいっている僕も毎日のように便利な道具を使っている(笑)。たとえば、今も僕が使っているパソコンである。パソコンばかり使っているので漢字は読めるが書くことができない、という人も最近いるようだ。また、電子辞書もそうだ。僕が通っている塾ではよく先生が
「電子辞書なんか使ってたら、単語なんか覚えれやんよ!ふつうの辞書を使いな!」
などと言ってくる。確かに、僕も電子辞書よりも普通の辞書を使って調べた単語のほうが頭に残っていると思う。
また、第二の方法は「自分自身で自然に触れ合う」ということである。たとえば、僕が小学校三年生のころに始まった「総合的な学習」ではさまざまな自然体験をしてきた。一番印象に残っている自然体験は「農業体験」である。田んぼが学校の付近にたくさんある学校では稲作などもやっているようだったが、僕たちの学校では「サツマイモ」を育てた。思ったよりも大変だった。しかし、自然に触れ合うことを通じて、生きるための知識や知恵を自らの身を持って習得する、ということはできたのだと思う。良寛や一休も自らが自然に入り、自然と共生していたようだ。さすがにそこまで自然と触れ合う気にもなれないが・・・(笑)
確かに、一度便利になってしまった生活を変えることはむずかしい。しかし、「私たちの人生は、私たちが費やしただけの価値がある」という名言もあるように、僕たちは、自分の手や足を使って、生きるための知識や知恵を身につけていくことが大切だ。
講評 kamo
これはうまい題名だね。少し遅れたけれど、きちんと仕上げて送ってくれたね。
『構成』……複数の方法は、分量的にもバランスよく、わかりやすい実例を挙げて書くことができた。学習の形はさまざまだちうことがよくわかるね。
『題材』……「電子辞書よりも普通の辞書を使って調べた単語のほうが頭に残っていると思う。」というのはおもしろいね。 なるほど、そういうものかもしれないなあ。電子辞書は、普通の重い辞書より携帯用には便利だけれどね。
総合学習の話もよく書けたね。やはりこういう体験はよく覚えているものなのだね。
『表現』……「良寛や一休」を書いたこと自体、作文に深みを与えているけれど、ユーモア表現としてもいいね。
名言は、いろいろ考えられたと思うけれど、この使い方もいいなあ、と感心しました。
『主題』……確かに、「何を学ぶか」によって「どういう人間になるか」が決まるといっても過言ではないと思います。同じような生活をしているように見えても、「ブラックボックス」の大きさをどのように自覚しているかによって、生きる姿勢が変わってきそうだね。
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