創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   サトシワールド 第九章 計画 第十章 救出   10人隊隊長

良かった良かった……。
サトシは走っていた。デュランで待っている皆の元に向かって。
しかし、自分でも、進化した後の速さに驚いていた。風のように速く走れるので、疾風の2つ名を持っていてもおかしくないと思った。と、そんな事は置いて置き、デモン達も、ジュンを先頭にこちらに向かって来ていた。サトシのほうが圧倒的に早かったが。
サトシが走っていると、目の前にデモン達が見えたので、サトシは大きく跳躍して、デモン達の前に着地した。
しかし、いきなり目の前に人が現れたので、
「誰だ? 」
と、聞かれてしまった。
「俺だよ俺。サトシだよ」
と、言ったが、顔は半分以上が、覆面で覆われてしまっているので、顔がよくわからなかったらしい。また、
「いやわからないから」
と、言われてしまった。
仕方なく覆面を取ったら、やっと見とめてくれた。
「どうしたんだその格好は」
と、ノリから聞かれ、
「その長い剣もどうしたんだよ」
と、マサに聞かれ、
「と言うかその指輪は何だ? 」
と、聞かれたのでサトシは、今までにあった事を全て話した。
自分が山賊団を壊滅させた事。光と闇の精霊にあった事などを、サトシは事細かに説明した。この話しをサトシは、皆は信じてくれないとばかりに、思っていたが、全員信じてくれた。
そして、サトシはトモヤのほうを向くと、
「久しぶりだなトモヤ。魔法のほうは上達したのか? 」
と、聞いたら、
「お前こそ1ヶ月修行する筈なのにたったの一週間で終わりかよ」
と、普通に喧嘩モード。
「いいんだぜここで決着つけても。今のところ500戦中251勝249敗で俺が2回勝ってるんだぜ」
と、トモヤとの戦いの結果を言うサトシ。
「今度は俺が勝つかもしれないぜ」
と、やる気まんまん。
その時シクラが、
「それよりサトシに似ている奴の張り紙を見たんだけど」
と、わって入ってきたので、サトシは話を聞請うとしたが、先にその張り紙を見に行く事にした。
「この張り紙です」
と、1枚の絵を見せた。
その時サトシは、
「ワっ、ワタル! 」
と、声を上げて、叫んでしまった。
「えっ、誰? 」
と、タカが聞いてきたので、サトシは答えた。
「俺の、弟だ。3年前から行方知らずだったんだがまさか俺と同じような事をしてつかまっているとは」
名前の下には、賞金の値段がついていて、値段は1万Sだった
「ずいぶん悪い事をしたらしいな。俺より高い」
と、言った瞬間。
ピッピーと言う音が辺りに響き渡った。全員が音のするほうを向くと、1人の男が沢山の兵隊に追いかけられていた。
「ワタルだ」
と、サトシはぼそりと呟いた。
「隊長どうする?今この場で救出しちまうか? 」
と、ノリ。確かに、ノリやウララの空を飛ぶ2人で救出をするのは簡単だったが、今町でお尋ね者になるとトモヤに迷惑が掛かってしまうからだ。
「捕まるか捕まらないか確かめるぞ」
と言って、サトシは走り出した。全員が後に続いた。
こちらは追いかけられている、弟のワタル。
「ハア、ハア」
と、息が荒くなってきていた。
『もう少しだ。もう少しで逃げ切れる』
と、思っていたが、いきなり前からも兵隊が出て来た。
「クッソウ。後少しだったのに。でもこんな所で死んでたまるかー。出でよウインドー」
と、魔道書を取り出し、呪文を唱えた。すると、辺りに風が出始めた。
ピューピューと出た瞬間、風が兵隊に向かって殺到していた。そして一気に相手を切り刻み始めた。
「ぐああああ」
と言う声だけを残し、多くの兵隊が1回の攻撃で死んでいった。
しかし、いきなり上から網が降ってきて、ワタルの上に覆い被さった瞬間。ワタルは大勢の兵隊に囲まれ、捕まってしまった。
「クッソウ」
とワタルは叫び、そのまま連れて行かれた。
その様子を近くの物陰から見ていたサトシは、
『捕まったかーさてどうやって救出すれば良いか』
と、考えていた。
「しょうがない。全員引き上げるぞ。トモヤの家に帰れ。ダッシュだ。ワタルの救出作戦を考えるぞ」
と言って、サトシはトモヤの家を目指して走り出した。トモヤの家に着いたサトシ達は、作戦を立て始めた。
「ここで問題になってくるのが牢屋の位置なんだけどトモヤ場所知らない? 」
と、サトシが聞いてみたが、答えはノーだった。
「ウーン。どうすればいいか」
と、全員が考え始めた。
「あっ」
と、アジラが声を上げた。
「どうした急に声なんか出して」
と、サトシが聞いたのでアジラは、喋り始めた。
「俺達がこの町に着いた時に放火犯ではないかって疑われて尋問を受けたんだよ。その時連れて行かれた所に牢屋があるのを見たんだ」
と、言ったのでサトシはすぐに作戦を立て始めた。
こちらは牢屋。
「ちくしょう。捕まったかー懲役2年はきつい。そういえばこの頃家に顔出してないな。ここから出たら尋ねるか」
と、大きな独り言のワタル。
しかし、兄が今夜自分の事を助けに来るとは夢にも思わなかった。
その頃、サトシ達は着実にワタル救出の手筈を整えていた。
夜中10時を回った時。
いきなり町の端っこの方から火の手が上がった。サトシ達の計画が始まったのだった。
計画は、民衆を火事に集中させておいて、その間にワタルを救出するという作戦だった。
ここは留置所。扉の前には2人の兵士の人影があった。
そこに1つの人影がでてきた。サトシだった。
「何者だ」
と、兵士は槍を構えたが、サトシは平然として、
「面会を求めたいんですけど駄目ですか? 」
と、聞いた。
「面会を?何でこんなに時間に。まあいいで、誰に」
と、槍を置いた。サトシは、
「今朝捕まった男がいる筈なんですけど」
と、聞いた。
「ああ。ワタルとかいう奴か。んっ。待てよお前何処かで見た事があるきがするな」
と、兵士が言ったので、サトシはドキッとしたが、落ち着いて、
「気のせいですよ」
と、なんとかごまかした。
「そうか。それならいいんだが」
『良かった。良かった』

やれやれ……。
留置所の中に進入したサトシ達一行は案内をされ、牢屋に向かっていた。
しかし、その時前から兵隊が出てきて、行くてをふさがれた。案内役の兵隊が、
「どうかしたんですか? 」
と聞いたら、その兵隊達は、
「お前先頭にいる奴の顔をよく見たか?そいつは指名手配中のサトシだ。捕まえろ」
と、叫んだのと同時に、サトシ達の後ろをふさがれ、城門も閉じられてしまった。
そして、あちこちから兵隊が出て来た。
「くっ、閉じ込められた。どうする隊長」
と、シンが聞いたらサトシは黙って頷いた。
「そうこなくちゃ」
と、嬉しそうなトモヤ。
そして、サトシの、
「殺れ。1人もここから生かして帰すな」
と、命じた瞬間。全員が動き始めた。
「死ね。死ね」
と、斧を勢いよく振りまわすシン。
「こっちから行くとあいつがいるからこっちだな」
と、的確に情報を集め、確実に敵を倒すアツシ。
「馬だとちょっと動きづらい」
と、狭い通路で剣を振るうデモン。
「確かに動きづらい」
と、槍を敵の懐に刺して答えるアジラ。
「よっと。危ない危ない」
と、最近無口になってきたマサが闇魔法を放ち皆を援護し、
「あいつどうしたんだろう」
と、友の異常さを感じながら弓を引き絞って同じく仲間を援護して矢を放つユウ。
「何でこんな事に巻き込まれたんだろう」
と、まだ自分を悔やんでいるタカ。
「出でよサンダー」
と、威勢良く魔道書の名を唱えるシクラ。
「出でよファイアー」
と、同じく威勢良く呪文を唱えるジュン。
「……死ね」
と、静かに相手を倒していくサトシ。
ノリとウララは、火事を起こさせるため部隊から孤立しているためいなかった。
カンカン、キン、ドシュ、ドーンと、剣と剣がぶつかり、槍が相手に突き刺され、斧が相手を真っ二つにし、魔法攻撃と弓が空を飛んだ。
しかし、やはり人数が多いいので、サトシ達は少しづつ押され始めた。
「くっ。まだノリとウララは到着しないのか? 」
とサトシが聞いたが、
「まだです」
という返事しか返ってこなかった。
既にサトシ達の体のあちこちに傷が出来始め全滅必死だった。
その時、サトシの頭に直接響く声があった。
意識はあるので、目の前の敵を倒しながら聞いていた。
《サトシ聞こえますか? 》
『ああ聞こえるよ。今度は何の様だ。ちゃんと進化しただろ』
と、言った瞬間。サトシはある映像を見た。
前の指輪の持ち主が、はめた瞬間。体中から血を吹き流して死んでいった事。
《今の映像は体が毒に一瞬で負けた人です。貴方は強かったからそのように普通に立っていますが、あのように死にたいですか? 》
と、聞かれたのでサトシはもちろん首を振った。
《それでは今から魔法を教えます。私の後に続いて1回唱えなさい。光と闇の精霊よ、我にその大いなる……》
「……その自然の力を貸し与えよ。カオス・メルギス・アビアスト・デビルクト。出でよポイズンスラシャー」
と、サトシが唱えた瞬間。サトシは自分の腕が勝手に動き、刃からなにか紫色のものが飛び出すのを見た。そして、その紫色の刀の形をした何かが、相手の体に触れた瞬間。相手の当たった部分はすっぱりと切り落とされ、少しでも触ってしまった人は、そこからどんどん溶け始めた。
そしてサトシが唖然としている時に、また頭に響く声があった。
《今のは毒の魔法です貴方の体に入った毒を出す作用もしてくれます。しかしこの指輪を外すまで毒は体の中に入ってきますから。これからも幾つか教えますからそれでは頑張りなさい。それと今度は呪文だけを唱えればいいですから》
そして、頭に響く声は聞こえなくなった。
「隊長」
と、シンが飛んできた。
「何ですか今のは? 」
と聞いてきたので、サトシは質問に答えた。
「今のが指輪の力だとさ。魔法攻撃の1種だって」
と説明したら、
「へえーいい能力ですね……っと伝言を忘れました。牢屋を見つけたそうです」
と言ってきたので、サトシはすぐに、
「兵は残りどれくらいに減らした」
と聞いた。
「もう既に四分の一以下です。行って下さいなんとかなります」
と言ったので、サトシはすぐに、
「サンキュ」
と言って、走り始めた。
牢屋では、
「なんか騒がしいな」
と、ワタルが気付き始めていた。
さっきから、兵士が行ったり来たりしていたので何かあったのではないかと、感じ始めていた。
その時、見張りの兵士が、
「誰だ」
と叫んだので、ワタルがそっちを見ようとしたが、鉄格子に邪魔をされて見えなかった。
そして、
「ギャー」
という声を残して、見張りが一瞬で切り刻まれた。どんな人だろうかと思って見たら、
「あっ、兄貴じゃん久しぶり」
と、声を掛けたワタル。
「何でこんな所にいるの? 」
と聞いてきたので、サトシは呆れて、
「お前を助けにきてやったんだよ」
と言いワタルに指示をした。
「そこ危ないから退いてろ。そうそこでいい」
と言うと大きく深呼吸をして、サトシは、
「カオス・メルギス・アビアスト・デビルクト。出でよポイズンスラシャー」
と、さっきと同じ呪文を唱え、剣を振るうと、ゴトンという音を立てて、鉄格子が崩れ落ちた。
「何処でそんな魔法覚えたの? 」
と聞くワタル。
「まあまた今度な」
と、ごまかすサトシ。
その時。
「サトシ急げ増援が来ちまった」
という声が響いた。
「わかった今行く」
と、仲間の元に向か追うとするサトシ。
「そうだワタル。これ」
と言ってサトシは2冊の魔道書を取り出した。
「これは? 」
と聞いてきたので、
「さっきそこで見つけたウインドーと、ミィルだお前も戦え」
と言い残しサトシは戦いに戻っていた。
「やれやれ。相変わらず勝手な兄貴だ」
と、言い放ちワタルも参戦。ワタルの強力な魔法攻撃と、サトシの物理と魔法による攻撃で、サトシ達の勝利は確信されたと思っていた。
しかし、サトシは少しづつ病魔に犯されつづけている事を忘れてはいけない。
そうサトシには確信があった絶対にこの戦いは負けないという確信が。自分が病魔に犯されているということも忘れていたその時、サトシがいきなり両膝の力が抜けるのを感じた。
『なっどうしたんだ』
と思った瞬間。目の前から槍が繰り出された。
「チッ」
と言ってなんとか回避したが、肩を浅く切り裂かれてしまった。
『病魔のせいか?それともなにか別なも……』
と、思った瞬間。
「ぐああああ。ゲホッゲホッ」
と、苦しんだ瞬間。サトシはそのまま口から血を吐き出した。そしてその場にまた倒れこんだ。倒れても血は流れ続け口から出た血はみるみるサトシの体を汚していった。
戦っていた者は全員その場に氷付けになった。いきなり人が血を噴出して倒れたからである。
そしてサトシは、
『ウララ。ノリ早く来てくれよ。これで3度目か。やれ…や……れ』
と思いながら、また意識が飛んでいった。

   講評   kira


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