国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ゆうびん受けのうさぎを読んで   えとわ

 春,一戸建てのマイホームに引っこしすることになって,家族3人はうれしそう。わたしが今一番ほしいのは,広いお家だから,夏子ちゃんがうらやましかった。だけど,引っこしをすると,いろいろ大へんなことがあった。友だちがいなかったり,おるすばんをしたり,せんたくものをとりこんだりと。わたしには祖父母や8才年上の姉がいるので,るすばんをしたことがない。もしるすばんをしたら,さびしくてなきだしてしまうかもしれない。《題材》夏子ちゃんはさびしいのをよくがまんしたと思う。《構成》
 ゆうびん受けのうさぎのおかげかな。ゆうびん受けのうさぎさんが夏子ちゃんの友だちになって出てきてくれて本当によかった。ふしぎな話だけど,うさぎさんと遊んだ様子がとてもすてきで,わたしもすいこまれていった。えだいっぱいにさくさくらの花は,ほんのりとうすいピンク色にそまった雲のようだとか,花びらをひと口食べるごとに,体は軽くなっていくようだとか。ふわふわういて,空までとんでいきそうな気分だというので,わたしもさくらの花びらを食べてみたくなった。《表現》
 うさぎさんと楽しい日々を過ごしているうちに,あたりがしずかに秋色にかわる,少しさびしげな季節がきて,夏子ちゃんは元気がなかった。お父さんとお母さんがけんかをして,りこんをするのではないかと心配になったんだ。わたしの父は,2年間たんしんふにんでいなかったので,さびしい思いはよくわかる。やっと7月にたんしんふにんが終わって帰ってきた。今は毎日楽しい会話が続いている。家庭が楽しくなければつらいだろうと思う。夏子ちゃんは,お父さんとお母さんが仲良くなってほしいと思い,手紙を書いた。わたしは,これを読んだとき,目頭があつくなりなみだがでてきた。
「…わたしをうまなければよかったね。毎日けんかをするぐらいなら,さいしょからけっこんなんかしなければよかったんだよ。…」
わたしもゆうびん受けのうさぎと同じで,何とかしてあげたい気持ちになった。うさぎは,お月様に,願いをかなえてくれたら,ただのもようのうさぎになりますからとお願いした。すると,夏子ちゃんのお父さんとお母さんは,夜空に夏子ちゃんのビデオのえいぞうを見ることができた。たしかに,うさぎとすごしている様子は楽しそうでも,げんかんで両親の帰りを待ちわびていたりぽつんとひとりで夕食を食べながらがんばっている夏子ちゃんの顔はどこかさびしげだったことがお父さんやお母さんに伝わった。
 また,もとの楽しい家族にもどれてよかった。わたしは,母に,よく生まれてきてくれてありがとうと言われる。幸せだ。ゆうびん受けのうさぎはもう出てこなくなってしまったけれど,お父さんやお母さんはもう夏子ちゃんをさびしい思いにはさせないと思う。うさぎさんのかわりをお父さんやお母さんがしてくれるから。《主題》

   講評   sugi

 季節ごとに変わっていく景色や夏子ちゃんの気持ちを、美しい表現であらわせたね。そんなところから、物語のふんいきがよく伝わってくるよ。
 大きな家に引越しをして、楽しいことがたくさんあったようだけれど、夏子ちゃんの心の中には、実はずっとさびしさがあったのだね。朋代ちゃん自身も、お父さんの単身赴任を経験しているので、そのときの自分の気持ちを重ねて、夏子ちゃんの気持ちを自分のことのように考えることができた。夏子ちゃんの手紙は、本当に悲しい悲しい内容だったね。どんなに大きな家に住んでいても、家族の心が一つになっていなければ、本当に心が満たされることはないということが分かるでしょう。お父さん、お母さんが、夏子ちゃんのさびしい心を分かってくれて、ほっとしたね。
 この感想文の中心になるのは、家族の心が離れるのはどんなに寂しいこかというところだね。お父さんの単身赴任で、朋代ちゃんがさびしかった話は、もう少し字数を使って書いてもよさそうだね。また、夏子ちゃんの家庭と違って、どうして離れていても家族の心がずっとつながっていたのか、そんなことも考えてみるといいよ。

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