低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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感想文 いぬま
次の朝早く、海蔵さんは、また地主の家へ出かけていきました。門を入ると、昨日より力のないひきつるようなしゃくりの声が聞こえてきました。だいぶ地主の体がよわったことがわかりました。
「わしは、あやまりにまいりました。昨日、わしはここから帰るとき、息子さんから、あなたが死ねば息子さんが井戸を許してくれるときいて、悪い心になりました。もうじき、あなたが死ぬからいいなどと、恐ろしいことを平気で思っていました。つまり、わしはじぶんの井戸のことばかり考えて、あなたの死ぬことを待ち願うような、鬼にもひとしい心になりました。そこで、わしはあやまりにまいりました。井戸のことはもうお願いしません。またどこか、ほかの場所をさがすとします。ですから、あなたはどうぞ、死なないでください。」
「お前さんは、心のええお人じゃ、わしは長い生涯じぶんのの欲ばかりで、ひとのことなどちっとも思わずに生きてきたが、いまはじめてお前さんのりっぱな心にうごかされた。お前さんのような人はいまどき珍しい。それじゃあそこへ井戸を掘らしてあげよう。あのへんは、みなわしの土地だから。うん、そうして、井戸を掘る費用がたりなかったら、いくらでも出してあげよう。わしは、明日にも死ぬかもしれんから、このことを遺言しておいてあげよう。」<三文抜き書き>
海蔵は、おじいさんに死んでほしいということをあやまろうと思ったきっかけは、海蔵さんのお母さんが海蔵さんに人の死を待ちのぞむというのは、悪い心だとしかったから海蔵さんはあやまりにいったんだろうなあと心の中で思いました。
海蔵さんは、きっと自分のおもいこんだことを許してくださいと心をこめてあやまったと思います。まるで土下座をしているみたいだなあと思いました。ぼくだけなぜかあやまるときちょっといやなきぶんがします。なぜかというといつも相手からやってくるのに先生は、いいわけとしか思っていないのでいやなきぶんがするのです。
講評 miri
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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